枕草子110段 いひにくきもの

見苦しき 枕草子
上巻下
110段
いひにくき
関は

(旧)大系:110段
新大系:106段、新編全集:106段
(以上全て三巻本系列本。しかし後二本の構成は2/3が一致せず、混乱を招くので、三巻本理論の根本たる『(旧)大系』に準拠すべきと思う)
(旧)全集=能因本:309段
 


 
 いひにくきもの 人の消息の中に、よき人の仰せごとなどのおほかるを、はじめより置くまでいといひにくし。はづかしき人のものなどおこせたる返りごと。大人になりたる子の、思はずなることなどを聞くに、前にてはいひにくし。