枕草子316段 ある女房の、遠江の子なる人を

男は 枕草子
下巻下
316段
ある女房の
びんなき所

(旧)大系:316段
新大系:296段、新編全集:296段
(以上全て三巻本系列本。しかし後二本の構成は2/3が一致せず混乱を招くので、以後は最も索引性に優れ三巻本理論の根本たる『(旧)大系』に準拠すべきと思う)
(旧)全集=能因本:297段
 


 
 ある女房の、遠江の子なる人を語らひてあるが、おなじ宮人をなむしのびて語らふと聞きて、うらみければ、「親などもかけて誓はせ給へ。いみじきそらごとなり。ゆめにだに見ず」となむいふは、いかがいふべき、といひしに、
 

♪34
  誓へ君 遠江の 神かけて
  むげに浜名の はし見ざりきや
 
 

男は 枕草子
下巻下
316段
ある女房の
びんなき所