枕草子299段 雪のいと高う降りたるを

節分違へ 枕草子
下巻下
299段
雪のいと
陰陽師の

(旧)大系:299段
新大系:280段、新編全集:280段
(以上全て三巻本系列本。しかし後二本の構成は2/3が一致せず混乱を招くので、以後は最も索引性に優れ三巻本理論の根本たる『(旧)大系』に準拠すべきと思う)
(旧)全集=能因本:278段
 


 
 雪のいと高う降りたるを、例ならず御格子まゐりて、炭櫃に火おこして、物語などして、集まり候ふに、「少納言よ、香炉峰の雪、いかならむ」と、おほせらるれば、御格子上げさせて、御簾を高く上げたれば、笑はせ給ふ。
 

 人々も、「さることは知り、歌などにさへ歌へど、思ひこそ寄らざりつれ。なほ、この宮の人には、さるべきなめり」と言ふ。
 
 

節分違へ 枕草子
下巻下
299段
雪のいと
陰陽師の