古事記 原文対訳

 
 古事記(712年)を原文・書き下し・現代語訳を対照して読む。
 
 目次:上巻(序+神代)・中巻(神武~)・下巻(仁徳~推古)
 

 原文は校定古事記。

 
 書き下し及び現代語訳は青空文庫(武田祐吉訳)から引用(底本は角川文庫『古事記』、親本は眞福寺本とのこと)。
 
 現代語訳は、一つの見解(定評ある学者の通説的な訳)を知り、大枠を速やかに理解するために併記している。
 原文と書き下し(読み下し・漢字のみから通常の古文形式にしたもの)はまれに相違欠落するが、むしろその方が有益だろう。記述の確実度がわかる。
 また見る限りでは、原文から対訳した本はなかった(原文を読み下したものを本文扱いし、それを現代語にするのが一般的。それでは肝心な微妙なところほど、学者の解釈が入り込んだ本になる)ので、原文に忠実な読解をし、原典の記述と解釈を区別し、最小限の視線移動で現状の理解を原文に照らし検証できるという点で、非常に画期的で有益なレイアウトと思う。

 

総論

 
神道と八百万の由来
 最初の天中主神=創造主=ゴッドロード=神道。「全地は同じ発音、同じ言葉であった」(創世記11:1)。
 「道(ことば)は即ち神なり」(文語ヨハネ1:1)。The word of Lord is the world.
 創造主×万象=八百万=Yahweh of Armies=万軍の主。よって造化の神の命の下、安河原で評議している。
 天照は最高神ではないが、日本神界から見ればそう言えるのかもしれない。

 

 イブでイセ(ISE is EVE’s Palace)。これがなぜか伊勢に祀られる所以で「所以(=nearly place)」という由縁である。よって天照は別天神のタカムスビと安河原で並び立つ

 八(ヤ・ハ)のみ神の頭文字(ヤハウェ)。ヤーウェでヤーパンでヤポンで八洲国で靖国。英語ではヤスと発音できない(イエスになる。著名な宗教の教祖名はこれにちなんんだ名 (Yeshua、ヨシュア)に過ぎず、彼は本体とその投影ではない)。
 万軍の主の社が靖国。諸国を巡り歌を好む(靖国通りを挟んで武道館)。uni-verseで一つの詩篇。2019年靖国に外観和風中身は中東風の茶店が出現。靖国の最寄りには伊勢の分社がある。

 

古事記の歌謡一覧
 113首=かなりの多作=歌人の作。
 上巻9首・中巻43首・下巻61首で巻が下るほど歌物語になる。平家同様のジャンルと歌数。
 いわば歌劇で、これがどこかの本による根拠はない。
 要所で突如登場し、たびたび歴代天皇に暗示的な歌を歌う無名の女達(崇神と腰裳少女、仁徳と倉人女、履中と一女人)はこの意味にしか解せない。そのように隔絶した下々や無関係の女性から物申す環境が一般的だった裏付けはないし(万葉1も竹取も当たり前の作品ではない)、古事記は一般の書物でも一般の風習を記したものでもない。万葉冒頭の人麻呂主体部分も同旨。

 

著者
 稗田阿礼(口述)=太安万侶(本名)=柿本人麻呂(通名、ペンネーム)。もちろん独自説。
 槐本=柿本(万葉9/1715)

 万侶=人麻呂(字形分解)。没は安万侶723・人麻呂724でリンク。神話の著者と和歌の神で、実績も完全に相応。


 万葉集≒万侶集(4巻まで。16巻まで後継の赤人の編纂。あとは上流貴族の家持に上書き占奪された)
 稗田の「阿礼」は代名詞(アレ)で、礼に阿る乞食(それで古事記)という自虐のギャグ。
 万葉16巻末尾の乞食者の歌は人麻呂こと安万侶以外ありえない(歌人として命を受けた長歌)。

 「おしてるや難波の小江に廬作り隠りて居る葦蟹を 大君召すと何せむに我を召すらめや 明けく我が知ることを歌人と」(万葉16/3886)
 


 

上巻(神代)

 
 (太安万侶による古事記の概要と趣旨・712年記名)
 安万侶記す(稗田阿礼(口述)、太安万侶(筆録))。当時の帝、元明天皇(女帝)の命。

 高度に抒情詩的表現を含む。そしてその部分まで稗田阿礼の口述ではないし、本編冒頭含め、普通の役人や学者はそんな描写などしないし、またできない。
 史実を知る稗田阿礼の口述を筆録したとするが、つまり結局、安万侶が一人で書いた。

 「力も入れずして天地を動かし」という貫之の仮名序は、素直に見ると古事記を参照した。万葉にも日本書紀にも序はない。

 

 以下の上巻の区分は独自のもの。
 

 上巻全文
 

  第一部 第二部 第三部 第四部 第五部
  天地開闢
三貴子
天照と
須佐之男
大国主と
根の国
堕落反逆
国譲り
ニニギと
ホオリ

 
 

中巻(神武以降)

 
 目次(構造) 中巻全文
 

代・号 キーワード
1 神武天皇 神武東征 八咫烏 うちてしやまん
2 綏靖天皇 系譜のみ八帝
通称欠史八代
3 安寧天皇
4 懿德天皇
5 孝昭天皇
6 孝安天皇
7 孝靈天皇
8 孝元天皇
9 開化天皇
10 崇神天皇 大物主神の祟り疫病 第二次東征
11 垂仁天皇 かぐや姫 兄妹の愛
橘=時じくのかくの木の実
12 景行天皇 倭建=熊襲襲撃襲名 第三次東征
伊勢大御神宮 草那藝劍
道速振=ちはやぶる
高光る日の御子 三重の由来 思国歌
13 成務天皇 系譜のみ
14 仲哀天皇 神功皇后の神がかり~三韓征伐
15 応神天皇 花橘 論語 ちはやぶる 梓弓

 
 

下巻(仁徳~推古)

 
 目次(構造) 下巻全文
  

代・号 キーワード
16 仁徳天皇 聖帝の世
イワヒメの嫉妬物語
おしてるや難波・あをによし奈良
女鳥王の物語 雲雀(ひばり)の歌
そらみつ大和 由良の戸の由来
17 履中天皇 墨江中王の放火と曾婆加理の悲劇
飛鳥の由来 遠つ飛鳥と近つ飛鳥
18 反正天皇 系譜のみ
19 允恭天皇 兄・軽太子、妹・衣通王(衣通姫)の愛
こもりくの 泊瀬山・梓弓・泊瀬川
20 安康天皇 大日下王誤誅殺 寝床の下の目弱王
市辺之忍歯王殺害 オケとヲケ
21 雄略天皇 大后若日下部王:屋上の堅魚
引田部赤猪子:蜻蛉島の歌
一言主大神
三重の采女:高光る日の御子・モモシキ
22 清寧天皇 飯豊王・志自牟の新室楽・志毘の歌垣
23 顕宗天皇 置目老媼・猪甘老人・雄略陵の堀
24 仁賢天皇 系譜のみ十帝
継体・佐佐宜王で伊勢神宮
継体から系統が中巻最後応神まで遡る
25 武烈天皇
26 継体天皇
27 安閑天皇
28 宣化天皇
29 欽明天皇
30 敏達天皇
31 用明天皇
32 崇峻天皇
33 推古天皇

 
 ※系譜のみ部分が中巻と下巻で対をなしている