枕草子199段 九月つごもり、十月の頃

八、九月 枕草子
中巻下
199段
九月つごもり
野分の

(旧)大系:199段
新大系:188段-3、新編全集:188段-4
(以上全て三巻本系列本。しかし後二本の構成は2/3が一致せず混乱を招くので、以後最も索引性に優れる三巻本理論の根本たる『(旧)大系』に準拠すべきと思う)
(旧)全集=能因本:185段
 


 
 九月のつごもり、十月の頃、空うち曇りて風のいとさわがしく吹きて、黄なる葉どものほろほろとこぼれ落つる、いとあはれなり。桜の葉、椋の葉こそ、いととくは落つれ。
 

 十月ばかりに、木立おほかる所の庭は、いとめでたし。
 
 

八、九月 枕草子
中巻下
199段
九月つごもり
野分の