紫式部集45 ことわりや:原文対訳・逐語分析

44亡き人に 紫式部集
第四部
夫の死

45ことわりや
46春の夜の
原文
(実践女子大本)
現代語訳
(渋谷栄一)
注釈
【渋谷栄一】
返し、  返歌、

【返し】-作者の侍女

〈集成「侍女の歌であろう」

新大系「年配の侍女か乳母の作であろう」

新大系のように文言に根拠がない推測。特定する意味もない〉

     
ことわりや ごもっともですね、 【ことわり】-「ことはり」は平安の仮名遣い。
君が心の 夫君〈あなた〉の心が 〈新大系・集成は君を「あなた」とし、妥当〉
闇なれば 迷っているので 【心の闇】-歌語「心の闇」は、恋に惑う、異性に惑う。煩悩。
鬼の影とは 心の鬼の影を  
しるく見ゆらむ はっきりと見えるのでしょう