古事記 サホ姫母子奪取作戦~原文対訳

サホ姫寝返る 古事記
中巻④
11代 垂仁天皇
サホ姫サホ彦兄妹物語
⑥母子DASH作戦
玉緒の謎かけ
原文 書き下し
(武田祐吉)
現代語訳
(武田祐吉)
於是天皇。 ここに天皇詔のりたまはく、 ここで天皇は
(詔)雖怨其兄。 「その兄を怨きらひたまへども、 「兄には恨みがあるが、
猶不得忍愛其后。 なほその后を愛しとおもふにえ忍へず」
とのりたまひて、
皇后に對する愛は變らない」
と仰せられて、
故即有
得后之心。
后を得むと
おもふ心ましき。
皇后を得られようとする
御心がありました。
     
是以
選聚
軍士之中。
力士
輕捷而。
ここを以ちて
軍士いくさびとの中に
力士ちからびとの
輕捷はやきを
選り聚つどへて、
そこで
軍隊の中から
敏捷な人を
選り集めて
宣者。 宣りたまはくは、 仰せになるには、
     
取其御子之時。 「その御子を取らむ時に、 「その御子を取る時に
乃掠取
其母王。
その母王ははみこをも
掠かそひ取れ。
その母君をも
奪い取れ。
或髮或手。 御髮にもあれ、御手にもあれ、 御髮でも御手でも
當隨取獲而。 取り獲むまにまに、 掴まえ次第に掴んで
掬以控出。 掬つかみて控ひき出でよ」
とのりたまひき。
引き出し申せ」
と仰せられました。
サホ姫寝返る 古事記
中巻④
11代 垂仁天皇
サホ姫サホ彦兄妹物語
⑥母子DASH作戦
玉緒の謎かけ