紫式部集119 なにばかり:原文対訳・逐語分析

118うち払ふ 紫式部集
第十一部
終の予感

119なにばかり
異本109
120たづきなき
原文
実践女子大本
(定家本系筆頭)
現代語訳
(渋谷栄一)
注釈
【渋谷栄一】
又、  又、  
いかなりしにか、 どのような折であったか、  
     
なにばかり どれほどの  
心尽くしに 物思いを尽くして 【心尽くしに】-物思いの限りを尽くす。心を砕いて。
眺めねど 眺めたわけではないが  
見しに暮れぬる 見ていたうちに涙に暮れてしまった 【暮れぬる】-涙に目が曇る。
秋の月影 秋の月であった