古事記 須須許理のお酒マッコリの歌~原文対訳

和邇吉師 古事記
中巻⑧
15代 応神天皇
文化の渡来
3 ススコリのマッコリ
大山守の乱
原文 書き下し
(武田祐吉)
現代語訳
(武田祐吉)

マッコリ→ススコリ

     
故是須須許理。 かれこの須須許理、 このススコリは
釀大御酒以獻。 大御酒を釀かみて獻りき。 お酒を造つて獻りました。
於是天皇。 ここに天皇、 天皇が
宇羅宜
是所獻之大御酒而。
〈宇羅宜三字以音〉
この獻れる大御酒に
うらげて、
この獻つたお酒に
浮かれて
御歌曰。 御歌よみしたまひしく、 お詠みになつた歌は、
     

マッコリ→ニッコリ

     
須須許理賀 須須許理が ススコリの
迦美斯美岐邇 釀かみし御酒に 釀かもしたお酒に
和禮惠比邇祁理 われ醉ひにけり。 わたしは醉いましたよ。
許登那具志 事無酒咲酒なぐし 平和へいわなお酒、
惠具志爾 ゑぐしに、 樂しいお酒に
和禮惠比邇祁理 われ醉ひにけり。 わたしは醉いましたよ。
     

大石=名字→堅石→笑わない堅物→おい笑えし!

     
如此之歌
幸行時。
 かく歌ひつつ
幸でましし時に、
 かようにお歌いになつて
おいでになつた時に、
以御杖
大坂連中之
大石者。
御杖もちて、
大坂の道中なる
大石を打ちたまひしかば、
御杖で
大坂の道の中にある
大石をお打ちになつたから、
其石走避。 その石走り避さりき。 その石が逃げ走りました。
     
故諺曰
堅石
避醉人也。
かれ諺に
堅石かたしはも
醉人ゑひびとを避さる
といふなり。
それで諺ことわざに
「堅い石でも
醉人よつぱらいに遇うと逃げる」
というのです。
和邇吉師 古事記
中巻⑧
15代 応神天皇
文化の渡来
3 ススコリのマッコリ
大山守の乱

 
 最後のオチはパワハラではなく、独りボケツッコミと解するのが乙である。甲は前者である。そしてこのような形で諫めるのが乙である。へえ~。