紫式部集122 恋ひわびて:原文対訳・逐語分析

121挑む人 紫式部集
第十一部
終の予感

122恋ひわびて
異本112
123経ればかく
原文
実践女子大本
(定家本系筆頭)
現代語訳
(渋谷栄一)
注釈
【渋谷栄一】
初雪降りたる夕暮れに、  初雪が降った夕暮れに、  
人の、 ある人が、 【人の】-同僚の女房。
     
恋ひわびて あなたを恋しく思っている  
ありふるほどの 折に降って来た 【ありふる】-「経る」と「降る」の掛詞。
初雪は 初雪は 【初雪】-底本「はつつき」は「はつゆき」の誤写とみて改める。
消えぬるかとぞ 積もる間もなく消えてしまわぬかと  
疑はれける 心配されました