古事記 玉巾鏡・天之日矛の宝物~原文対訳

但馬国 古事記
中巻⑧
15代 応神天皇
新羅の天之日矛物語
4 玉巾鏡
秋山と春山
原文 書き下し
(武田祐吉)
現代語訳
(武田祐吉)

其天之日矛
持渡來物者。
 かれ
その天の日矛の
持ち渡り來つる物は、
 この
天の日矛の
持つて渡つて來た寶物は、
     
玉津寶云而。 玉たまつ寶たからといひて、 玉つ寶という
珠二貫。 珠二貫つら、 玉の緒に貫いたもの二本、
     
又振浪比禮。
〈比禮二字以音。
下效此〉
また浪なみ振ふる
比禮ひれ、
また浪振る
領巾ひれ・
切浪比禮。 浪なみ切きる比禮、 浪切る領巾・
振風比禮。 風振る比禮、 風振る領巾・
切風比禮。 風切る比禮、 風切る領巾・
     
又奧津鏡。 また奧おきつ鏡、 奧つ鏡・
邊津鏡。 邊へつ鏡、 邊つ鏡、
并八種也。 并はせて八種なり。 合わせて八種です。
     
〈此者
伊豆志之
八前大神也〉
(こは
伊豆志の
八前の大神なり)
これらは
イヅシの社
やしろに祭まつつてある八神です。
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中巻⑧
15代 応神天皇
新羅の天之日矛物語
4 玉巾鏡
秋山と春山