紫式部集49 世とともに:原文対訳・逐語分析

48見し人の 紫式部集
第五部
転機

49世とともに
50かへりては
原文
(実践女子大本)
現代語訳
(渋谷栄一)
注釈
【渋谷栄一】
門叩きわづらひて  わたしの家の門を叩きあぐねて 【門叩きわづらひて帰りにける人】-夫宣孝の死後に言い寄った男かといわれる。
帰りにける人の、 帰っていった人が、  
つとめて、 翌朝、  
     
世とともに    
荒き風吹く いつも荒い風が吹く  
西の海も 西の海にも 【西の海】-西国に国司となったことのある人であろう、とされる。
磯辺に波は その磯辺に波の  
寄せずとや見し 寄せないことがありましょうか 【寄せずとや見し】-係助詞「や」疑問、反語表現。寄せないと見ましたか、寄せるでしょう。