紫式部集16 行きめぐり:原文対訳・逐語分析

15北へ行く 紫式部集
第一部
若かりし頃

16行きめぐり
17難波潟
原文
(実践女子大本)
現代語訳
(渋谷栄一)
注釈
【渋谷栄一】
返しは、  返歌は、  
西の海の人なり。 西の海へ行った人である。  
     
行きめぐり 遠くへ行っても廻って  
誰れも都に 都に、  
鹿蒜山 鹿蒜山ではありませんが、帰ってきますが 【鹿蒜山】-「鹿蒜(かへる)山」は越前国の歌枕。「帰る」を掛ける。
五幡と聞く また五幡ではありませんが、
何時のことかと聞くだけでも
【五幡】-「五幡(いつはた)」は越前国の地名。
「何時(いつ)」副詞「はた」を掛ける。
ほどのはるけさ はるか先に思われます