古事記 的中=敵中(犯人はヤス)~原文対訳

和泉の由来 古事記
中巻③
10代 崇神天皇
的中=敵中=犯人はヤス
屎褌と久須婆
原文 書き下し
(武田祐吉)
現代語訳
(武田祐吉)

日子國夫玖命。
乞云
其廂人。
先忌矢可彈。
ここに
日子國夫玖ひこくにぶくの命、
「其方そなたの人
まづ忌矢いはひやを放て」
と乞ひいひき。
ここに
ヒコクニブクの命が
「まず、そちらから
清め矢を放て」
と言いますと、
爾其
建波爾安王
雖射。
不得中。
ここにその
建波邇安の王
射つれども
え中てず。
タケハニヤスの王が
射ましたけれども、
中あてることができませんでした。
     
於是
國夫玖命彈矢者。
即射建波爾安王
而死。
ここに
國夫玖くにぶくの命の放つ矢は、
建波邇安の王を射て
死ころしき。
しかるに
ヒコクニブクの命の放つた矢は
タケハニヤスの王に射中いあてて
死にましたので、
故其軍
悉破而逃散。
かれその軍、
悉に破れて逃げ散あらけぬ。
その軍が
悉く破れて逃げ散りました。
和泉の由来 古事記
中巻③
10代 崇神天皇
的中=犯人はヤス
屎褌と久須婆