古事記 美夜受比売~原文対訳

伊勢大御神宮 古事記
中巻⑤
12代 景行天皇
第三次東征(倭建)
3 尾張の美夜受比賣
焼津の由来
原文 書き下し
(武田祐吉)
現代語訳
(武田祐吉)

到尾張國。
 かれ
尾張の國に到りまして、
 かくて
尾張の國においでになつて、
入坐。
尾張國造之祖。
美夜受比賣之家。
尾張の國の造が祖、
美夜受みやず比賣の家に
入りたまひき。
尾張の國の造みやつこの祖先の
ミヤズ姫の家へ
おはいりになりました。
     
乃雖思將婚。 すなはち婚あはむと
思ほししかども、
そこで結婚なされようと
お思いになりましたけれども、
亦思還上之時
將婚。
また還り上りなむ時に
婚はむと思ほして、
また還つて來た時に
しようとお思いになつて、
期定而。 期ちぎり定めて、 約束をなさつて
     
幸于東國。 東の國に幸でまして、 東の國においでになつて、
悉言向和平。
山河荒神。
及不伏人等。
山河の荒ぶる神又は
伏はぬ人どもを、
悉に平ことむけ和やはしたまひき。
山や河の亂暴な神たち
または從わない人たちを
悉く平定遊ばされました。

 

伊勢大御神宮 古事記
中巻⑤
12代 景行天皇
第三次東征(倭建)
3 尾張の美夜受比賣
焼津の由来