平家物語 灌頂巻 目次と概要

巻第十二 平家物語
灌頂巻
   

 
『平家物語』灌頂巻の目次と原文冒頭及び概要。一般的な覚一本系の章題に読み方を付し、リンクで原文各章に通じさせた。

 

→灌頂巻・通し全文

 

灌頂巻 建礼門院(清盛の娘・高倉天皇皇后・平徳子)の後日談。清盛の物語(平家の栄華)は若い高倉天皇と共に始まり共に終わった。
  章題
読み方
原文冒頭
概要※
1 女院出家
にょいんしゅっけ
異:大原入
建礼門院は、東山のふもと
元暦2年 (1185年) 徳子は東山の吉田で出家(屋代本などではこの章は巻11)。
1-2 大原入
おおはらいり
建礼門院は、東山のふもと
文治元年 (1185年) 地震があり、徳子は大原寂光院に移る。 (以後の章段は、屋代本などでは巻12)
2 大原御幸
おおはらごこう
かかりしほどに、文治二年の春の頃
文治2年 (1186年) 後白河法皇が寂光院を訪問(平家物語のすべての巻に登場する唯一の人物が後白河法皇である)。
春過ぎ夏きたって、北祭も過ぎしかば、法皇夜をこめて大原の奥へぞ御幸なる。
3 六道之沙汰
ろくどうのさた
異:六道
世をいとふ御習ひ、何かは苦しう候ふべき
自分の生涯は六道だったと徳子が後白河院に語る。
3-2 女院死去
にょいんしきょ
異:六道
正節:御往生
ごおうじょう
さるほどに寂光院の鐘の声
建久2年 (1191年) 徳子死去。「かぎりある御事なれば、建久二年きさらぎの中旬に、一期遂に終らせ給ひぬ」

 ※概要はWikipedia#平家物語の内容から引用。