古事記 天語歌②高光る日の御子~原文対訳

天語歌① 古事記
下巻⑥
21代 雄略天皇
天語歌②
天語歌③
原文 書き下し
(武田祐吉)
現代語訳
(武田祐吉)
爾大后歌。 ここに大后の歌よみしたまへる、 そこで皇后樣のお歌いになりました
其歌曰。 その御歌、 御歌は、
     
夜麻登能 許能多氣知爾 倭やまとの この高市たけちに 大和の國の この高町で
古陀加流 伊知能都加佐 小高こだかる 市いちの高處つかさ、 小高くある 市の高臺の、
爾比那閇夜爾 新嘗屋にひなへやに 新酒をおあがりになる御殿に
淤斐陀弖流 生ひ立だてる 生い立つている
波毘呂 由都麻都婆岐 葉廣はびろ ゆつま椿つばき、 廣葉の清らかな椿の樹、
     
曾賀波能 比呂理伊麻志 そが葉の 廣りいまし、 その葉のように廣らかにおいで遊ばされ
曾能波那能 弖理伊麻須 その花の 照りいます その花のように輝いておいで遊ばされる
多加比加流 比能美古爾 高光る 日の御子に、 尊い日の御子樣に
登余美岐 多弖麻都良勢 豐御酒とよみき 獻らせ。 御酒をさしあげなさい。
     
許登能 事の 事の
加多理碁登母 語りごとも 語り傳えは
許袁婆 こをば。 かようでございます。
天語歌① 古事記
下巻⑥
21代 雄略天皇
天語歌②
天語歌③