古事記 下巻目次

中巻目次 古事記
下巻目次
下巻全文

下巻目次
代・号 キーワード
16 仁徳天皇 聖帝の世
イワヒメの嫉妬物語
おしてるや難波・あをによし奈良
女鳥王の物語 雲雀(ひばり)の歌
そらみつ大和 由良の戸の由来
17 履中天皇 墨江中王の放火と曾婆加理の悲劇
飛鳥の由来 遠つ飛鳥と近つ飛鳥
18 反正天皇 系譜のみ
19 允恭天皇 兄・軽太子、妹・衣通王(衣通姫)の愛
こもりくの 泊瀬山・梓弓・泊瀬川
20 安康天皇 大日下王誤誅殺 寝床の下の目弱王
市辺之忍歯王 オケとヲケ
21 雄略天皇 大后若日下部王:屋上の堅魚
引田部赤猪子:蜻蛉島の歌
一言主大神
三重の采女:高光る日の御子・モモシキ
22 清寧天皇 飯豊王・志自牟の新室楽・志毘の歌垣
23 顕宗天皇 置目老媼・猪甘老人・雄略陵の堀
24 仁賢天皇 系譜のみ十帝
25 武烈天皇
26 継体天皇
27 安閑天皇
28 宣化天皇
29 欽明天皇
30 敏達天皇
31 用明天皇
32 崇峻天皇
33 推古天皇

 
 


16代 仁徳天皇(にんとく)

系譜・政策

宮と系譜(難波之高津宮・治水政策)
聖帝の世
先帝での論語の渡来を受けた仁徳に掛けた理想論
三年租税免除:現実には絶対ありえない政策
万葉1・百人1と同旨の民の生活苦を知れという諫言
日本書紀はそれに便乗利用

石之日賣命の嫉妬歌物語

石之日賣命(磐姫イワヒメ。万葉2巻先頭の特別な歌)
黒日売(黒姫)くろざやの歌=黒姫愛し
おしてるや難波歌(淡路では出会わじ・オノゴロ島)
吉備で青菜摘む歌(大根サワサワの伏線)
こもりづの歌(あんたは誰の夫 by 黒姫)
やまとへの歌 1雲離れ 2こもりづの
八田若郎女(イワヒメじゃなかった。若い方がいい)
御綱柏×御津前=密通 イワヒメ怒る
あをによし:ヨシ、ワシもあいつヤったる!by 磐姫
1つぎねふ山城 佐斯夫(刺し夫)2あをによし奈良
あいつ(夫)をやってあいつ(青二・若造)とヤりにいく
大猪子と大根
いけいけ鳥山(猪の襲来を食い止めよ)
大猪子(だいこ・太い腹=磐姫=足短くて毛深い)
大根白い(だいこん・太い足=黒姫=ツルツル)
口姫の歌
クチコの青摺衣が紅色に
口姫が物申す歌(兄は猪に食われた=ヤられました)
※猪に食われるネタは先代の応神・先々代仲哀でもある
 仲哀ではオシクマの兄が食われた
三色之奇虫と大根の歌
三色の虫・蚕→三食の虫(朝昼晩食べてる)
大根サワサワの歌(太い足さわってきた)
志都歌之歌返
八田の菅原と一本菅の歌
菅原・すげはら・すげーはら
独りでいても(しゃーないわ)

女鳥王の歌物語

女鳥王(仁徳の異母妹)に言い寄り隼に仲介を頼む
大雀(仁徳)→隼(異母弟)→女鳥
しかし女鳥は隼と通じていた
雲雀(ひばり)の歌:隼、雀をとらさねの歌
→隼と共に討伐される(梯立ての倉椅山の歌)
山部大楯:討伐した将軍
女鳥王の腕輪をとり妻にあげ、イワヒメにより処刑

本岐歌と志都歌(後日談)

たまきはる・そらみつ大和(雁の卵・賜きはる)
由良の戸の由来 カラノ船の木

最期

仁徳天皇陵(毛受之耳原)
83歳。日本書紀では110歳と大きな隔たりがある
17代 履中天皇(りちゅう)

宮と系譜

宮と系譜(伊波禮之若櫻宮・黒比賣)

墨江中王の反乱と曾婆加理の悲劇

墨江中王の反乱・放火
大殿籠り中の放火(大殿子守×履中)
阿知直(アチチ)による救出
♪多遲比野・ねむねむの歌~チッ屏風も持ってこいよ
♪波邇賦坂・陽炎の歌~あれ燃えてるのウチじゃん?
當岐麻道の歌:たぎまじの歌
♪難波でナンパ・奈の良路(なのらじ)
曾婆加理の悲劇<そばかり
弟利用し弟殺し(水齒別=反正天皇→墨江中王討伐)
ソバカリ利用し(墨江家臣の隼人)
ソバカリ用済み
飛鳥の由来
隼人×明日か(ソバカリを酒を飲ませる時に殺害)
近つ飛鳥と遠つ飛鳥(河内と大和)
事績
反正が反乱平定・ 履中は阿知直に褒賞

最期

履中天皇天皇陵:毛受・64歳
18代 反正天皇(はんぜい)
宮(多治比之柴垣宮)
身長と歯(3mと3cm)
后妃・皇子女
陵(毛受野)
 

19代 允恭天皇(いんぎょう)

允恭天皇の事績

宮と系譜(遠つ飛鳥宮。軽太子、穴穂=安康、衣通姫)
新羅の八十一艘・金波鎮漢紀武(朝貢・薬師)
八十友緒の氏姓制定(八十禍津日前) ↑八十=ヤソ=渡来
允恭天皇陵(78歳・河内之惠賀長枝・えがのながえ)

皇太子=軽太子兄妹歌物語

志良宜歌(しらげうた) 兄・軽太子→妹・衣通王(衣通姫)
夷振之上歌(ひなぶりのあげ歌)軽太子・共寝で乱らば乱れ
軽太子と穴穗御子(安康天皇) 求心力低下で穴穂台頭
軽箭穴穂箭(かるやあなほや) 矢で双方武装
宮人振の歌 by大前小前宿禰 軽太子が逃げ込んだ先の家臣
1加那斗加宜の歌 うちによっていっての歌
2宮人振 宮人の小鈴が落ちたという謎の歌
※安康記で王子を匿って渡さなかった都夫良意美と対の話
天田振の歌 軽太子、大前小前に捕獲され道後温泉に流される
1あまだむ
2あまだむ
3あまとぶ
夷振之片下 軽太子の和賀多多彌=わが唯身。タタミ・畳×
衣通王の歌
1夏草の歌 濱の蠣貝(カキ)に足踏ますなの謎掛け歌
2山多豆の歌(被参照:万葉2/90) 迎えにいく歌
読歌(黄泉歌)・こもりくの(枕詞)
1泊瀬山・梓弓
2泊瀬川(被参照:万葉13/3263)  
20代 安康天皇(あんこう)

宮と系譜

(石上之穴穂宮・系譜なし)

親族殺害暗殺物語

大日下王の悲劇(誤誅殺)
安康がおじ(大日下)におば(妹)を弟(雄略)に求める
根臣の讒(はむかったという虚言)をヤスヤス安康信じる
大日下を殺して大日下の妻を寝取る→皇后に
目弱王(まよわ王・大日下の子・皇后の連れ子・7歳)
寝床の下の目弱王(父殺しの話を聞いてしまう)
目弱王による安康誅殺(寝ている間に首を斬る)
※皇后は夫殺し犯を知り、子供は知らなかった
→皇后はどのような思いかという冒頭の問いかけ
安康天皇陵
56歳・菅原之伏見岡

皇弟大長谷=雄略の殺戮物語

黒日子王・白日子王(雄略の兄達)の悲劇
兄安康の死に雄略激怒
黒日子:兄の訃報に怠けていると刀で打ち殺される
白日子:生き埋めにされ両目が走り抜けて殺される
※雄略の暴虐ぶりを表すエピソード
都夫良意美と目弱王
ツブラオミ家(目弱王子の逃げた先・雄略の別妻の父)
王子と家臣の最期(最後まで戦って自決)
※允恭記で逃げ込んだ軽太子を渡した大前小前と対照
市辺之忍歯王の悲劇(履中の子=安康のいとこ)
カラフクロウの謎々
忍歯王:夜既に曙ぬ(まだ寝てるのか=怠けてるのか)
忍歯王射殺解体さる(理由:発言が不快=宇多弖うたて)
意富祁王と袁祁王(仁賢と顕宗=忍歯王の子)
オホケとオケ逃げる(名が王家)
顔入墨の山城猪飼(賤に飯を奪われたが咎めない仁=兄)
馬飼牛飼として人に使われ兄弟で身を隠す

21代 雄略天皇(ゆうりゃく)

宮と系譜・事績

宮と系譜(長谷朝倉宮)
妻:大日下王の妹・若日下部王・子なしで大后呼称
妻:都夫良意富美の娘・韓比賣からひめ=あからさまな渡来人

皇后若日下部王物語

屋上の堅魚(カツオ)
日下の堅魚=魚虎・しゃちほこ? 燃やしたる!by雄略
大縣主白い犬献上→降伏と服従の象徴
若日下部王の歌 by雄略
若日下部王に犬をプレゼント。若日下部はが自分が仕えると言う
若日下の父大日下は言いがかりで雄略兄の安康帝に殺された
受け入れて、犬は返す

引田部赤猪子物語

引田部赤猪子
赤猪子(あかいこ)=赤子=ひっかけたベイべー(可愛い子)
八十年経過=老女
志都歌
♪①②ゆゆしき歌 by 雄略
♪③④クサカエの歌(盛りを返せ)
老いた盛りを追い返せ
吉野の舞子歌
♪ずっと若い子がいい(無茶振) だって俺は神だから(前振り)
蜻蛉島・あきずしまの歌
蜻蛉=とんぼ・かげろう
♪そらみつ大和の蜻蛉島
アキズ野(飽きないのぉ)

葛城山の一言主大神・現実の神の物語

葛城山の大猪歌(雄略木の上に逃げる)
一言主大神(鏡の作用・鏡の神・神々の神。還矢の本)
現実の神に雄略屈服(=服を脱いで拝みたてまつる)
天皇が神や現人神というのではないことを明示したエピソード
日本書紀以降では神と天皇が仲良く狩りをするなど対等にし、
続日本紀以降天皇激怒で神を流刑扱いなど立場を反転させる
つまり安易な御用系には根本的に受け入れられない不敬な記述だった
人を超越した現実の神の信仰などなく、ただ権威付けの道具と方便

おど姫・三重の采女(うねめ)物語

金鉏岡の歌
♪女を金でスキにする歌
春日のおど姫(袁杼比賣)に会いに行く道中、逢った娘が岡に隠れる
天語歌①三重の采女→コボして粗相→こいつコ〇したる!
♪ちょっとまって神への陳情(みなコロコロしてます)
to 高光る日の御子(高木=高ムスビ=最高神の子機)
天語歌②大后若日下
♪高光る日の御子=大らかな大和の天皇に差し上げて♪ no~
でもこう言わんと助もコロ助(ころすけえ)。経験者語る
天語歌③雄略
モモシキの由来=現実の神はワシじゃないよ だって見たもん
ワシじゃないよ小鳥だよ
→宴会をするウズラやセキレイや庭雀が高光る宮人 え、天才?
なお「わし」は武田注も一言主に用いる普通の表現
袁杼比賣(おど姫)との歌
♪宇岐歌:コボすなよ~絶対コボすなよ~(振り)by雄略
♪志都歌:シズカにしろ。私は板になりたい(おどおど)

最期

雄略天皇陵(124歳・河内之多治比高鸇)
22代 清寧天皇(せいねい)
宮・早世(伊波禮之甕栗宮)
后・子なし。年齢も陵も記されない
飯豊王の治世
女王の跡継ぎ探し(17代履中の妹)
志自牟の新室楽
オケヲケ王家兄弟発見(履中の孫)
志毘の歌垣
ヲケが歌で挑発され志毘を討つ
譲位
オケ(仁賢)ヲケ(顕宗)に譲る
23代 顕宗天皇(けんぞう)
宮と系譜
近飛鳥宮・子なし
置目老媼(おきめのおみな)
父の骨の場所を覚えていた老女
置目を慕う歌
置目を毎日召す(愛す)が辞退される
猪甘老人再び
顕宗復讐に走り賤民を斬り一族を害う
雄略陵の堀
父の仇・雄略陵を暴こうとするが
兄が機転で戒める(墓の廻りを掘る)
顕宗天皇陵
三十八歳・片岡之石坏岡上
24代 仁賢天皇~33代 推古天皇
よみ
24 仁賢 にんけん 石上廣高宮
25 武烈 ぶれつ 長谷之列木宮 片岡之石坏岡
26 継体 けいたい 伊波禮之玉穂宮 三嶋之藍
27 安閑 あんかん 勾之金箸宮 河内之古市高屋村
28 宣化 せんか 檜埛之廬入野宮
29 欽明 きんめい 師木嶋大宮
30 敏達 びだつ 他田宮 川内科長
31 用明 ようめい 池邊宮 石寸掖上→科長中陵
32 崇峻 すしゅん 倉椅柴垣宮 倉椅岡上
33 推古 すいこ 石上廣高宮 大野岡上→科長大陵