枕草子256段 さわがしきもの

雲は 枕草子
下巻上
256段
さわがし
ないがしろ

(旧)大系:256段
新大系:237段、新編全集:238段
(以上全て三巻本系列本。しかし後二本の構成は2/3が一致せず混乱を招くので、以後は最も索引性に優れ三巻本理論の根本たる『(旧)大系』に準拠すべきと思う)
(旧)全集=能因本:231段
 


 
 さわがしきもの 走り火。板屋の上にて烏の齋の生飯食ふ。十八日に、清水にこもりあひたる。暗うなりて、まだ火をともさぬほどに、ほかより人の来あひたる。まいて、遠き所の人の国などより、家の主の上りたる、いとさわがし。近きほどに火出で来ぬといふ。されど、燃えはつかざりけり。
 
 

雲は 枕草子
下巻上
256段
さわがし
ないがしろ