枕草子300段 陰陽師のもとなる小童べこそ

雪のいと 枕草子
下巻下
300段
陰陽師の
三月ばかり

(旧)大系:300段
新大系:281段、新編全集:281段
(以上全て三巻本系列本。しかし後二本の構成は2/3が一致せず混乱を招くので、以後は最も索引性に優れ三巻本理論の根本たる『(旧)大系』に準拠すべきと思う)
(旧)全集=能因本:279段
 


 
 陰陽師のもとなる小童べこそ、いみじう物は知りたれ。祓などしに出でたれば、祭文など読むを、人はなほこそ聞け、ちうと立ち走りて、「酒、水いかけさせよ」とも言はぬに、しありくさまの、例知り、いささか主にものいはせぬこそうらやましけれ。さらむ者がな、使はむとこそおぼゆれ。
 
 

雪のいと 枕草子
下巻下
300段
陰陽師の
三月ばかり