枕草子149段 いやしげなるもの

女房の 枕草子
中巻中
149段
いやしげ
胸つぶる

(旧)大系:149段
新大系:142段、新編全集:143段
(以上全て三巻本系列本。しかし後二本の構成は2/3が一致せず混乱を招くので、以後、三巻本理論の根本たる『(旧)大系』に準拠すべきと思う)
(旧)全集=能因本:153段
 


 
 いやしげなるもの 式部の丞の笏。黒き髪の筋わろき。布屏風のあたらしき。旧り黒みたるは、さるいふかひなき物にて、なかなかなにとも見えず。あたらしうしたてて、桜の花おほく咲かせて、胡粉、朱砂など色どりてる絵どもかきたる。遣戸厨子。法師のふとりたる。まことの出雲筵の畳。
 
 

女房の 枕草子
中巻中
149段
いやしげ
胸つぶる