紫式部集101 さし越えて:原文対訳・逐語分析

100三笠山 紫式部集
第九部
宮中と女房

101さし越えて
異本96
102埋もれ木の
原文
実践女子大本
(定家本系筆頭)
現代語訳
(渋谷栄一)
注釈
【渋谷栄一】
返し、  返歌、  
     
さし越えて 谷を越えて 【さし越えて】-「さし」は「笠」の縁語。
入ることかたみ 入ることが難しいので 【入ることかたみ】-形容詞語幹「難」+接尾語「み」、難しいので。
三笠山 三笠山の 【風をこそ待て】-主語はわたし作者。係助詞「こそ」、「待て」已然形の係結び。
霞吹きとく 霞を吹き晴らす  
風をこそ待て 風を待っているのです