| 目次 | |||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
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469 不知 |
470 素性 |
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471 貫之 |
472 勝臣 |
473 元方 |
474 元方 |
475 貫之 |
476 業? |
477 不知 |
478 忠岑 |
479 貫之 |
480 元方 |
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481 躬恒 |
482 貫之 |
483 不知 |
484 不知 |
485 不知 |
486 不知 |
487 不知 |
488 不知 |
489 不知 |
490 不知 |
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491 不知 |
492 不知 |
493 不知 |
494 不知 |
495 不知 |
496 不知 |
497 不知 |
498 不知 |
499 不知 |
500 不知 |
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501 不知 |
502 不知 |
503 不知 |
504 不知 |
505 不知 |
506 不知 |
507 不知 |
508 不知 |
509 不知 |
510 不知 |
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511 不知 |
512 不知 |
513 不知 |
514 不知 |
515 不知 |
516 不知 |
517 不知 |
518 不知 |
519 不知 |
520 不知 |
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521 不知 |
522 不知 |
523 不知 |
524 不知 |
525 不知 |
526 不知 |
527 不知 |
528 不知 |
529 不知 |
530 不知 |
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531 不知 |
532 不知 |
533 不知 |
534 不知 |
535 不知 |
536 不知 |
537 不知 |
538 不知 |
539 不知 |
540 不知 |
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541 不知 |
542 不知 |
543 不知 |
544 不知 |
545 不知 |
546 不知 |
547 不知 |
548 不知 |
549 不知 |
550 不知 |
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551 不知 |
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※不知が85.5%(71/83)。一番多いのに圧倒的不知。不知から始まり不知に終わる。先頭が不知と素性。それに続ける貫之。この構図は先頭の春上に示された文屋の暗示。 これは素性の知れない伊勢物語の影響、それを受けて国の歌集なのに、恋一が第一の厚さになっているということを象徴している。加えて、はかり知れないことも。 まずここに文屋の歌が多く含まれている。というよりほぼ全てだろう。この一見して調整した(一箇所にまとめた)配置はそう。小町の男バージョン。それを始める482の貫之が「神」としていることからもそう言える。 伊勢が業平のものではないことは前巻の解説参照。これは推測ではない。絶対確実なこと。伊勢自体が業平を否定し、その点について貫之と紫が明示的に支持している。 両者とも神について、ズレた理解ではなく、ただ上辺でもなく、正面からリスペクトした。だからこその二人の立ち位置。ただ紫の方がより熱心だった、それが源氏物語。 おかしな信仰の国は危ういが、信仰のない国は脆い。結局同じ。 この信仰とは、最後には真っ当なことが絶対に貫かれる(真っ当にジャッジされる)という信念。 貫之はそういう名。それに連なる紫。源氏では、伊勢が左右(一般の軽薄な評vs伊勢斎宮側の海ほど深い心=凡人にははかれない)に分かれて争われ、御前で裁定される。結果は当然の勝利。その当然のことが現実になる。その絶対の確信。この文脈での御前とは帝のことではない。 |
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| 0469 | |
|---|---|
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
郭公 なくやさ月の あやめくさ あやめもしらぬ こひもするかな |
| かな |
ほとときす なくやさつきの あやめくさ あやめもしらぬ こひもするかな |
| 0470 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 素性法師 |
| 原文 |
おとにのみ きくの白露 よるはおきて ひるは思ひに あへすけぬへし |
| かな |
おとにのみ きくのしらつゆ よるはおきて ひるはおもひに あへすけぬへし |
| 0471 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 紀貫之 |
| 原文 |
吉野河 いは浪たかく 行く水の はやくそ人を 思ひそめてし |
| かな |
よしのかは いはなみたかく ゆくみつの はやくそひとを おもひそめてし |
| 0472 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 藤原勝臣 |
| 原文 |
白浪の あとなき方に 行く舟も 風そたよりの しるへなりける |
| かな |
しらなみの あとなきかたに ゆくふねも かせそたよりの しるへなりける |
| 0473 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 在原元方 |
| 原文 |
おとは山 おとにききつつ 相坂の 関のこなたに 年をふるかな |
| かな |
おとはやま おとにききつつ あふさかの せきのこなたに としをふるかな |
| 0474 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 在原元方 |
| 原文 |
立帰り あはれとそ思ふ よそにても 人に心を おきつ白浪 |
| かな |
たちかへり あはれとそおもふ よそにても ひとにこころを おきつしらなみ |
| 0475 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | つらゆき(紀貫之) |
| 原文 |
世中は かくこそ有りけれ 吹く風の めに見ぬ人も こひしかりけり |
| かな |
よのなかは かくこそありけれ ふくかせの めにみぬひとも こひしかりけり |
| 0476 | |
| 詞書 |
右近のむまはのひをりの日、 むかひにたてたりけるくるまの したすたれより女のかほの ほのかに見えけれは、よむてつかはしける |
| 作者 | 在原業平朝臣(※問題あり) |
| 原文 |
見すもあらす 見もせぬ人の こひしくは あやなくけふや なかめくらさむ |
| かな |
みすもあらす みもせぬひとの こひしくは あやなくけふや なかめくらさむ |
| コメ |
出典:伊勢99段(ひをりの日)。 |
| 0477 | |
| 詞書 | 返し |
| 作者 | よみ人しらす |
| 原文 |
しるしらぬ なにかあやなく わきていはむ 思ひのみこそ しるへなりけれ |
| かな |
しるしらぬ なにかあやなく わきていはむ おもひのみこそ しるへなりけれ |
| 0478 | |
| 詞書 |
かすかのまつりにまかれりける時に、 物見にいてたりける女のもとに 家をたつねてつかはせりける |
| 作者 | みふのたたみね(壬生忠岑) |
| 原文 |
かすかのの ゆきまをわけて おひいてくる 草のはつかに 見えしきみはも |
| かな |
かすかのの ゆきまをわけて おひいてくる くさのはつかに みえしきみはも |
| 0479 | |
| 詞書 |
人の花つみしける所にまかりて、 そこなりける人のもとに のちによみてつかはしける |
| 作者 | つらゆき(紀貫之) |
| 原文 |
山さくら 霞のまより ほのかにも 見てし人こそ こひしかりけれ |
| かな |
やまさくら かすみのまより ほのかにも みてしひとこそ こひしかりけれ |
| 0480 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | もとかた(在原元方) |
| 原文 |
たよりにも あらぬおもひの あやしきは 心を人に つくるなりけり |
| かな |
たよりにも あらぬおもひの あやしきは こころをひとに つくるなりけり |
| 0481 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 凡河内みつね(凡河内躬恒) |
| 原文 |
はつかりの はつかにこゑを ききしより 中そらにのみ 物を思ふかな |
| かな |
はつかりの はつかにこゑを ききしより なかそらにのみ ものをおもふかな |
| 0482 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | つらゆき(紀貫之) |
| 原文 |
逢ふ事は くもゐはるかに なる神の おとにききつつ こひ渡るかな |
| かな |
あふことは くもゐはるかに なるかみの おとにききつつ こひわたるかな |
| 0483 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
かたいとを こなたかなたに よりかけて あはすはなにを たまのをにせむ |
| かな |
かたいとを こなたかなたに よりかけて あはすはなにを たまのをにせむ |
| 0484 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
夕くれは 雲のはたてに 物そ思ふ あまつそらなる 人をこふとて |
| かな |
ゆふくれは くものはたてに ものそおもふ あまつそらなる ひとをこふとて |
| 0485 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
かりこもの 思ひみたれて 我こふと いもしるらめや 人しつけすは |
| かな |
かりこもの おもひみたれて わかこふと いもしるらめや ひとしつけすは |
| 0486 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
つれもなき 人をやねたく しらつゆの おくとはなけき ぬとはしのはむ |
| かな |
つれもなき ひとをやねたく しらつゆの おくとはなけき ぬとはしのはむ |
| 0487 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
ちはやふる かもの社の ゆふたすき ひと日も君を かけぬ日はなし |
| かな |
ちはやふる かものやしろの ゆふたすき ひとひもきみを かけぬひはなし |
| 0488 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
わかこひは むなしきそらに みちぬらし 思ひやれとも ゆく方もなし |
| かな |
わかこひは むなしきそらに みちぬらし おもひやれとも ゆくかたもなし |
| 0489 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
するかなる たこの浦浪 たたぬひは あれとも君を こひぬ日はなし |
| かな |
するかなる たこのうらなみ たたぬひは あれともきみを こひぬひはなし |
| 0490 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
ゆふつく夜 さすやをかへの 松のはの いつともわかぬ こひもするかな |
| かな |
ゆふつくよ さすやをかへの まつのはの いつともわかぬ こひもするかな |
| 0491 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
葦引の 山した水の こかくれて たきつ心を せきそかねつる |
| かな |
あしひきの やましたみつの こかくれて たきつこころを せきそかねつる |
| 0492 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
吉野河 いはきりとほし 行く水の おとにはたてし こひはしぬとも |
| かな |
よしのかは いはきりとほし ゆくみつの おとにはたてし こひはしぬとも |
| 0493 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
たきつせの なかにもよとは ありてふを なとわかこひの ふちせともなき |
| かな |
たきつせの なかにもよとは ありてふを なとわかこひの ふちせともなき |
| 0494 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
山高み した行く水の したにのみ 流れてこひむ こひはしぬとも |
| かな |
やまたかみ したゆくみつの したにのみ なかれてこひむ こひはしぬとも |
| 0495 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
思ひいつる ときはの山の いはつつし いはねはこそあれ こひしきものを |
| かな |
おもひいつる ときはのやまの いはつつし いはねはこそあれ こひしきものを |
| 0496 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
人しれす おもへはくるし 紅の すゑつむ花の いろにいてなむ |
| かな |
ひとしれす おもへはくるし くれなゐの すゑつむはなの いろにいてなむ |
| 0497 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
秋の野の をはなにましり さく花の いろにやこひむ あふよしをなみ |
| かな |
あきののの をはなにましり さくはなの いろにやこひむ あふよしをなみ |
| 0498 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
わかそのの 梅のほつえに 鶯の ねになきぬへき こひもするかな |
| かな |
わかそのの うめのほつえに うくひすの ねになきぬへき こひもするかな |
| 0499 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
あしひきの 山郭公 わかことや 君にこひつつ いねかてにする |
| かな |
あしひきの やまほとときす わかことや きみにこひつつ いねかてにする |
| 0500 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
夏なれはや とにふすふる かやり火の いつまてわか身 したもえをせむ |
| かな |
なつなれは やとにふすふる かやりひの いつまてわかみ したもえにせむ |
| 0501 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
恋せしと みたらし河に せしみそき 神はうけすそ なりにけらしも |
| かな |
こひせしと みたらしかはに せしみそき かみはうけすそ なりにけらしも |
| コメ |
出典:伊勢65段(在原なりける男)。 「恋せじと 御手洗川にせしみそぎ 神はうけずも なりにけるかな」 伊勢では女につきまとい拒絶された「在原なりける男」が嘆いて歌ったことになっているが、著者の翻案ということは、0476で上述。 男の最大の恥でしかないこの歌が、本人の口から流布することなどありえない。 これは業平の歌とする伊勢の歌の全てで言える。つまり間接的におかしなことを表現している。 |
| 0502 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
あはれてふ 事たになくは なにをかは 恋のみたれの つかねをにせむ |
| かな |
あはれてふ ことたになくは なにをかは こひのみたれの つかねをにせむ |
| 0503 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
おもふには 忍ふる事そ まけにける 色にはいてしと おもひしものを |
| かな |
おもふには しのふることそ まけにける いろにはいてしと おもひしものを |
| 0504 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
わかこひを 人しるらめや 敷妙の 枕のみこそ しらはしるらめ |
| かな |
わかこひを ひとしるらめや しきたへの まくらのみこそ しらはしるらめ |
| 0505 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
あさちふの をののしの原 しのふとも 人しるらめや いふ人なしに |
| かな |
あさちふの をののしのはら しのふとも ひとしるらめや いふひとなしに |
| コメ |
百人一首39(参議等)参照。 あさぢふの をののしのはら しのぶれど あまりてなどか ひとのこひしき |
| 0506 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
人しれぬ 思ひやなそと あしかきの まちかけれとも あふよしのなき |
| かな |
ひとしれぬ おもひやなそと あしかきの まちかけれとも あふよしのなき |
| 0507 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
思ふとも こふともあはむ 物なれや ゆふてもたゆく とくるしたひも |
| かな |
おもふとも こふともあはむ ものなれや ゆふてもたゆく とくるしたひも |
| 0508 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
いて我を 人なとかめそ おほ舟の ゆたのたゆたに 物思ふころそ |
| かな |
いてわれを ひとなとかめそ おほふねの ゆたのたゆたに ものおもふころそ |
| 0509 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
伊勢の海に つりするあまの うけなれや 心ひとつを 定めかねつる |
| かな |
いせのうみに つりするあまの うけなれや こころひとつを ささめかねつる |
| 0510 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
いせのうみの あまのつりなは 打ちはへて くるしとのみや 思ひ渡らむ |
| かな |
いせのうみの あまのつりなは うちはへて くるしとのみや おもひわたらむ |
| 0511 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
涙河 何みなかみを 尋ねけむ 物思ふ時の わか身なりけり |
| かな |
なみたかは なにみなかみを たつねけむ ものおもふときの わかみなりけり |
| 0512 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
たねしあれは いはにも松は おひにけり 恋をしこひは あはさらめやは |
| かな |
たねしあれは いはにもまつは おひにけり こひをしこひは あはさらめやは |
| 0513 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
あさなあさな 立つ河霧の そらにのみ うきて思ひの ある世なりけり |
| かな |
あさなあさな たつかはきりの そらにのみ うきておもひの あるよなりけり |
| 0514 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
わすらるる 時しなけれは あしたつの 思ひみたれて ねをのみそなく |
| かな |
わすらるる ときしなけれは あしたつの おもひみたれて ねをのみそなく |
| 0515 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
唐衣 ひもゆふくれに なる時は 返す返すそ 人はこひしき |
| かな |
からころも ひもゆふくれに なるときは かへすかへすそ ひとはこひしき |
| 0516 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
よひよひに 枕さためむ 方もなし いかにねし夜か 夢に見えけむ |
| かな |
よひよひに まくらさためむ かたもなし いかにねしよか ゆめにみえけむ |
| 0517 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
恋しきに 命をかふる 物ならは しにはやすくそ あるへかりける |
| かな |
こひしきに いのちをかふる ものならは しにはやすくそ あるへかりける |
| 0518 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
人の身も ならはしものを あはすして いさ心みむ こひやしぬると |
| かな |
ひとのみも ならはしものを あはすして いさこころみむ こひやしぬると |
| 0519 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
忍ふれは 苦しきものを 人しれす 思ふてふ事 誰にかたらむ |
| かな |
しのふれは くるしきものを ひとしれす おもふてふこと たれにかたらむ |
| 0520 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
こむ世にも はや成りななむ 目の前に つれなき人を 昔とおもはむ |
| かな |
こむよにも はやなりななむ めのまへに つれなきひとを むかしとおもはむ |
| 0521 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
つれもなき 人をこふとて 山ひこの こたへするまて なけきつるかな |
| かな |
つれもなき ひとをこふとて やまひこの こたへするまて なけきつるかな |
| 0522 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
ゆく水に かすかくよりも はかなきは おもはぬ人を 思ふなりけり |
| かな |
ゆくみつに かすかくよりも はかなきは おもはぬひとを おもふなりけり |
| 0523 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
人を思ふ 心は我に あらねはや 身の迷ふたに しられさるらむ |
| かな |
ひとをおもふ こころはわれに あらねはや みのまよふたに しられさるらむ |
| 0524 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
思ひやる さかひはるかに なりやする まとふ夢ちに あふ人のなき |
| かな |
おもひやる さかひはるかに なりやする まとふゆめちに あふひとのなき |
| 0525 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
夢の内に あひ見む事を たのみつつ くらせるよひは ねむ方もなし |
| かな |
ゆめのうちに あひみむことを たのみつつ くらせるよひは ねむかたもなし |
| 0526 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
こひしねと するわさならし むはたまの よるはすからに 夢に見えつつ |
| かな |
こひしねと するわさならし うはたまの よるはすからに ゆめにみえつつ |
| 0527 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
涙河 枕なかるる うきねには 夢もさたかに 見えすそありける |
| かな |
なみたかは まくらなかるる うきねには ゆめもさたかに みえすそありける |
| 0528 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
恋すれは わか身は影と 成りにけり さりとて人に そはぬものゆゑ |
| かな |
こひすれは わかみはかけと なりにけり さりとてひとに そはぬものゆゑ |
| 0529 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
篝火に あらぬわか身の なそもかく 涙の河に うきてもゆらむ |
| かな |
かかりひに あらぬわかみの なそもかく なみたのかはに うきてもゆらむ |
| 0530 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
かかり火の 影となる身の わひしきは 流れてしたに もゆるなりけり |
| かな |
かかりひの かけとなるみの わひしきは なかれてしたに もゆるなりけり |
| 0531 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
はやきせに 見るめおひせは わか袖の 涙の河に うゑましものを |
| かな |
はやきせに みるめおひせは わかそての なみたのかはに うゑましものを |
| 0532 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
おきへにも よらぬたまもの 浪のうへに みたれてのみや こひ渡りなむ |
| かな |
おきへにも よらぬたまもの なみのうへに みたれてのみや こひわたりなむ |
| 0533 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
あしかもの さわく入江の 白浪の しらすや人を かくこひむとは |
| かな |
あしかもの さわくいりえの しらなみの しらすやひとを かくこひむとは |
| 0534 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
人しれぬ 思ひをつねに するかなる ふしの山こそ わか身なりけれ |
| かな |
ひとしれぬ おもひをつねに するかなる ふしのやまこそ わかみなりけれ |
| 0535 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
とふとりの こゑもきこえぬ 奥山の ふかき心を 人はしらなむ |
| かな |
とふとりの こゑもきこえぬ おくやまの ふかきこころを ひとはしらなむ |
| 0536 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
相坂の ゆふつけとりも わかことく 人やこひしき ねのみなくらむ |
| かな |
あふさかの ゆふつけとりも わかことく ひとやこひしき ねのみなくらむ |
| 0537 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
相坂の 関になかるる いはし水 いはて心に 思ひこそすれ |
| かな |
あふさかの せきになかるる いはしみつ いはてこころに おもひこそすれ |
| 0538 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
うき草の うへはしけれる ふちなれや 深き心を しる人のなき |
| かな |
うきくさの うへはしけれる ふちなれや ふかきこころを しるひとのなき |
| 0539 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
打ちわひて よははむ声に 山ひこの こたへぬ山は あらしとそ思ふ |
| かな |
うちわひて よははむこゑに やまひこの こたへぬやまは あらしとそおもふ |
| 0540 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
心かへ する物にもか かたこひは くるしき物と 人にしらせむ |
| かな |
こころかへ するものにもか かたこひは くるしきものと ひとにしらせむ |
| 0541 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
よそにして こふれはくるし いれひもの おなし心に いさむすひてむ |
| かな |
よそにして こふれはくるし いれひもの おなしこころに いさむすひてむ |
| 0542 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
春たては きゆる氷の のこりなく 君か心は 我にとけなむ |
| かな |
はるたては きゆるこほりの のこりなく きみかこころは われにとけなむ |
| 0543 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
あけたては 蝉のをりはへ なきくらし よるはほたるの もえこそわたれ |
| かな |
あけたては せみのをりはへ なきくらし よるはほたるの もえこそわたれ |
| 0544 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
夏虫の 身をいたつらに なすことも ひとつ思ひに よりてなりけり |
| かな |
なつむしの みをいたつらに なすことも ひとつおもひに よりてなりけり |
| 0545 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
ゆふされは いととひかたき わかそてに 秋のつゆさへ おきそはりつつ |
| かな |
ゆふくれは いととひかたき わかそてに あきのつゆさへ おきそはりつつ |
| 0546 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
いつとても こひしからすは あらねとも 秋のゆふへは あやしかりけり |
| かな |
いつとても こひしからすは あらねとも あきのゆふへは あやしかりけり |
| 0547 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
秋の田の ほにこそ人を こひさらめ なとか心に 忘れしもせむ |
| かな |
あきのたの ほにこそひとを こひさらめ なとかこころに わすれしもせむ |
| 0548 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
あきのたの ほのうへをてらす いなつまの ひかりのまにも 我やわするる |
| かな |
あきのたの ほのうへをてらす いなつまの ひかりのまにも われやわするる |
| 0549 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
人めもる 我かはあやな 花すすき なとかほにいてて こひすしもあらむ |
| かな |
ひとめもる われかはあやな はなすすき なとかほにいてて こひすしもあらむ |
| 0550 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
あは雪の たまれはかてに くたけつつ わか物思ひの しけきころかな |
| かな |
あはゆきの たまれはかてに くたけつつ わかものおもひの しけきころかな |
| 0551 | |
| 詞書 | 題しらす |
| 作者 | 読人しらす(よみ人しらす) |
| 原文 |
奥山の 管のねしのき ふる雪の けぬとかいはむ こひのしけきに |
| かな |
おくやまの すかのねしのき ふるゆきの けぬとかいはむ こひのしけきに |
