紫式部集66 篝火の:原文対訳・逐語分析

65妙なりや 紫式部集
第六部
初々し出仕

66篝火の
異本116:日記歌2
(しかし日記にはない)
67澄める池の
原文
(実践女子大本)
現代語訳
(渋谷栄一)
注釈
【渋谷栄一】
その夜、  その夜、 【その夜】-六五番歌と同日。
池の篝火に 池の篝火に  
御明かしの光りあひて、 御灯明が光り合って、  
昼よりも底まで 昼よりも水底まで  
さやかなるに、 鮮明な上に、  
菖蒲の香 菖蒲の香りまでが  
いまめかしう匂ひ来れば、 はなやかに匂って来るので、  
     
篝火の 篝火の  
影も騒がぬ 影も騒がない 【騒がぬ】-「さはく」は平安の仮名遣い。
池水に 池の水に  
いく千代澄まむ いく千代までも澄んで宿ることでしょう、 【澄まむ】-「澄む」と「住む」を掛ける。
法の光ぞ 御法会の光は