紫式部集120 たづきなき:原文対訳・逐語分析

119なにばかり 紫式部集
第十一部
終の予感

120たづきなき
異本110
121挑む人
原文
実践女子大本
(定家本系筆頭)
現代語訳
(渋谷栄一)
注釈
【渋谷栄一】
相撲御覧ずる日、  相撲を御覧になる日、 【相撲御覧ずる日】-寛弘四年(一〇〇七)八月十八日の臨時相撲(南波浩)。
内裏にて、 宮中で、  
     
たづきなき よるべない  
旅の空なる 旅の空のような  
住まひをば わたしの住まいを 【住まひ】-「相撲(すまひ)」を響かす。「すまゐ」は平安の仮名遣い。
雨もよに訪ふ 雨の中を訪ねて来る 【雨もよに】-雨の中を。副詞「よに」を掛ける。
人もあらじな 人もいないでしょうね