原文 |
書き下し 漢文叢書 |
現代語訳 下村湖人 要検討 |
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子曰 | 子曰く、 | 先師がいわれた。 |
回也 | 回くわいや、 | 「囘よ、 |
其心三月不違仁 | 其心こゝろ三月ぐわつ仁じんに違たがはずんば、 | 三月の間、心が仁の原理をはなれなければ、 |
其餘則 | 其余よは則すなはち | その他の衆徳は |
日月至焉而已矣 | 日月じつげつに至いたらん而已矣のみ。 | 日に月に進んで来るものだ。」 |
○ 囘=顔囘。
○ この節は、一般には、「顔囘は三月(永い期間)の間その心が仁をはなれない。その他の門人はある日、ある月に思い出したように仁に近づくだけだ」という意味に解されている。前後が人物評になつているので、本節もそうだと見れば、そう解するより外ないが、本書では、伊藤仁斎や物徂徠の説に従つて、本文の通り訳して見た。その方が胸にひびくものがあるようである。