| 原文 |
書き下し 漢文叢書 |
現代語訳 下村湖人＋【独自】 要検討 |
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| 子曰 | 子曰く、 | 先師がいわれた。 |
| 由也 | 由いうや | 「由ゆうよ、 |
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女聞 『六言 六蔽』 矣乎 |
女なんぢ 六言りくげん 六蔽りくへいを 聞きくか。 |
お前は 六つの善言に 六つの暗い影がある ということをきいたことがあるか。」 |
| 對曰 | 対こたへ曰いはく、 | 子路がこたえた。 |
| 未也 | 未いまだし。 | 「まだきいたことがございません。」 |
| 居 | 居をれ、 |
先師 「では、おかけなさい。 |
| 吾語女 | 吾われ女なんぢに語かたらん。 | 話してあげよう。 |
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好仁 不好學 |
仁じんを好このんで 学がくを好このまずんば、 |
仁を好んで 学問を好まないと、 |
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其蔽也 愚 |
其蔽そのへいや 愚ぐ。 |
【その害は 愚かになるということである。】 |
| ×見さかいのない痴愚の愛に陥りがちなものだ。 | ||
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好知 不好學 |
知ちを好このんで 学がくを好このまずんば、 |
知を好んで 学問を好まないと、 |
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其蔽也 蕩 |
其蔽そのへいや 蕩たう。 |
【その害は 愚かな知ったかぶりになることである。】 |
| ×筋道の立たない妄想を逞しうしがちなものだ。 | ||
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好信 不好學 |
信しんを好このんで 学がくを好このまずんば、 |
信を好んで 学問を好まないと、 |
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其蔽也 賊 |
其蔽そのへいや 賊ぞく。 |
【その害は 良いと思い込み悪をなすことである。】 |
| ×小信にこだわって自他の幸福を害しがちなものだ。 | ||
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好直 不好學 |
直ちよくを好このんで 学がくを好このまずんば、 |
直を好んで 学問を好まないと、 |
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其蔽也 絞 |
其蔽そのへいや 絞かう。 |
【その害は 良いと思い込み厳しく絞り取る悪をなすことである。】 |
| ×杓子定規になり、無情非礼を敢てしがちなものだ。 | ||
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好勇 不好學 |
勇ゆうを好このんで 学がくを好このまずんば、 |
勇を好んで 学問を好まないと、 |
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其蔽也 亂 |
其蔽そのへいや 乱らん。 |
【その害は 良いと思い込み反乱を起こすことである。】 |
| ×血気にはやって秩序を紊しがちなものだ。 | ||
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好剛 不好學 |
剛がうを好このんで 学がくを好このまずんば、 |
剛を好んで 学問を好まないと、 |
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其蔽也 狂 |
其蔽そのへいや 狂きやう。 |
【その害は 良いも悪いも訳が分からないことである。】 |
| ×理非をわきまえない狂気じみた自己主張をやりがちなものだ。」 |