原文 |
書き下し 漢文叢書 |
現代語訳 下村湖人 要検討 |
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君召使擯 | 君きみ召めして擯ひんせしむれば、 | 君公に召されて国賓の接待を仰せつけられると、 |
色勃如也 | 色いろ勃如ぼつじよたり。 | 顔色が変るほど緊張され、 |
足躩如也 | 足あし躩如くわくじよたり。 | 足がすくむほど慎まれる。 |
揖所與立 | 与ともに立たつ所ところを揖いふすれば、 | そして同役の人々にあいさつされるため、 |
左右手 | 手てを左右さいうにす。 | 左右を向いて拱いた手を上下されるが、 |
衣前後 | 衣ころもの前後ぜんごは | その場合、衣の裾の前後が |
襜如也 | 襜如せんじよたり。 | きちんと合っていて、寸分もみだれることがない。 |
趨進 | 趨はしり進すゝむは | 国賓の先導をなされる時には、小走りにお進みになり、 |
翼如也 | 翼如よくじよたり。 | 両袖を鳥の翼のようにお張りになる。 |
賓退 | 賓ひん退しりぞけば、 | そして国賓退出の後には、 |
必復命 | 必かならず復命ふくめいして | 必ず君公に復命して |
曰 | 曰いはく、 | いわれる。 |
賓不顧矣 | 賓ひん顧かへりみずと。 | 「国賓はご満足のご様子でお帰りになりました。」 |