論語10-16 寝不尸居不容:原文対訳

朋友 論語
郷党第十
16
必変
原文 書き下し
漢文叢書
現代語訳
下村湖人
要検討
寢不尸 寝しんに尸しせず、  寝るのに、死人のような寝方はされない。
居不容 居きよに容ようせず。 家居に形式ばった容儀は作られない。
     
見齊衰者 斉衰者しさいしやを見みれば、 喪服の人にあわれると、
雖狎必變 狎なれたりと雖いへども必かならず変へんず。 その人がどんなに心やすい人であっても、必ずつつしんだ顔になられる。
見冕者與瞽者 冕者べんしやと瞽者こしやとを見みれば、 衣冠をつけた人や、盲人にあわれると、
雖褻必以貌 褻なれたりと雖いへども必かならず貌かたちを以もつてす。 あらたまった場所でなくても、必ず礼儀正しい態度になられる。
凶服者式之 凶服者きようふくしやには之これに式しよくし、 車上で喪服の人にあわれると、車の横木に手をかけて頭を下げられる。
式負版者 負版者ふばんしやに式しよくす、 国家の地図や戸籍を運搬する役人に対しても同様である。
有盛饌 盛饌せいせん有あれば、 手厚いもてなしを受けられる時には、
必變色而作 必かならず色いろを変へんじて作たつ。 心から思いがけもないという顔をして、立って礼をいわれる。
迅雷風烈 迅雷じんらい風烈ふうれつには ひどい雷鳴や烈しい嵐の時には、
必變 必ず変へんず。 形を正して敬虔な態度になられる。
朋友 論語
郷党第十
16
必変