論語7-11 子曰富而可求也:原文対訳・解説

子行三軍 論語
述而第七
11
斉戦疾
原文 書き下し
漢文叢書
現代語訳
下村湖人
要検討
子曰 子曰く、  先師がいわれた。
富而
可求也
富とみにして
求もとむ可くんば、
「もし富というものが、
人間として進んで求むべきものであるなら、
それを得るためには、

執鞭之士
執鞭しつべんの士し
と雖いへども、
行列のお先払いでも
吾亦
爲之
吾われ亦また
之れを為なさん、
私は喜んでやろう。

不可求
如もし
求む可からずんば
だが、それが
求むべきものでないなら、

吾所好
吾が好このむ所に
從したがはん。
私は私の好む道に
従って人生をわたりたい。」
子行三軍 論語
述而第七
11
斉戦疾

下村湖人による注釈

 
○ 富貴は天命だという孔子の思想を基礎にして、本章を「もし富が求めて得られるものなら云々」という意味に解する人が多いが、それでは「得られるものなら泥棒でもする」ということにもなつて、大変である。