論語15-29 子曰 過而不改是謂過矣:原文対訳

弘道非道 論語
衛霊公第十五
29
過而不改
無益
原文 書き下し
漢文叢書
現代語訳
独自
子曰 子曰く、 孔子曰く、
過而
不改
過あやまつて
改あらためざるは、
過って
改めない、
是謂
過矣
是これを
過あやまちと謂いふ。
これを
過ちという。
    以下、下村湖人の訳
     先師がいわれた。
「過って
改めないのを、
過ちというのだ。」

  

下村湖人による注釈

 
 ○ 論語の全篇を通じて、孔子はしばしば過ちを改めることの必要と、その価値とを説いている。(八章【1-8:過あやまたば則ち改あらたむるに憚はゞかる勿なかれ。】、一二一章【6-2:過あやまちを貳ふたたびせず】、二二九章【9-25:1-8と同じ】、四七九章【19-8:子夏しか曰く、小人せうじんの過あやまちや、必かならず文かざる】、四九二章【19-21:子貢しこう曰く、君子の過あやまちや、日月の食しよくの如ごとし】)しかし、過つてはならぬとは一度も説いてない。これは注目すべきことである。