原文 | 書き下し |
現代語訳 (下村湖人) 【】は独自 |
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子張 學 干祿 |
子張しちやう 禄ろくを干もとむるを 学まなぶ。 |
子張しちょうは 【禄(対価)を求めることを 学んだ。】 |
△求職の方法を 知りたがっていた。 |
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子曰 | 子曰く、 | 先師はこれをさとしていわれた。 |
多聞 闕疑 慎言其餘 則寡尤 |
多おほく聞ききて 疑うたがはしきを闕かき、 慎つゝしんで其余そのよを言いへば、 則ち尤とがめ寡すくなし、 |
「なるだけ多く聞くがいい。 そして、疑わしいことをさけて、 用心深くたしかなことだけを言つておれば、 非難されることが少い。 |
多見 闕殆 慎行其餘 則寡悔 |
多おほく見みて 殆うたがはしきを闕かき、 慎つゝしんで其余そのよを行おこなへば、 則すなはち悔くい寡すくなし、 |
なるだけ多く見るがいい。 そして、あぶないと思うことをさけて、 自信のあることだけを用心深く実行しておれば、 後悔することが少い。 |
言寡尤 行寡悔 |
言げん尤とがめ寡すくなく、 行おこなひ悔くい寡すくなければ |
非難されることが少く、 後悔することが少ければ、 |
祿 在其中矣 |
禄ろく 其中そのうちに在あり。 |
【禄(真の人の価値)は その中にある。】 |
×自然に就職の道は ひらけて来るものだ。」 |
※孔子は人に用いられなかったと自認しており(9-7「子し云ふ、吾われ試もちひられず、故ゆゑに芸げいあり」)、就職の道は自然にひらけると説いたとする理解は、孔子個人の文脈を無視した一般的な教師目線解釈で不適当。