| 原文 |
書き下し 漢文叢書 |
現代語訳 下村湖人 要検討 |
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| 子貢曰 | 子貢しこう曰いはく、 | 子貢がいった。 |
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管仲 非仁者與 |
管仲くわんちうは 仁者じんしやに非あらざるか、 |
「管仲は 仁者とはいえますまい。 |
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桓公 殺公子糾 |
桓公くわんこう 公子糾こうしきうを殺ころす、 |
桓公が 公子糾を殺した時、 |
| 不能死 | 死しする能あたはず、 | 糾に殉じて死ぬことが出来ず、 |
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又 相之 |
又また 之これを相たすく。 |
しかも、 桓公に仕えてその政を輔佐したのではありませんか。」 |
| 子曰 | 子曰く、 | 先師がこたえられた。 |
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管仲 相桓公 |
管仲くわんちう 桓公くわんこうを相たすけて、 |
「管仲が桓公を輔佐して |
| 霸諸侯 | 諸侯しよこうに霸はたらしめ、 | 諸侯聯盟の覇者たらしめ、 |
| 一匡天下 | 天下てんかを一匡いつきようす。 | 天下を統一安定したればこそ、 |
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民到于今 受其賜 |
民たみ今いまに到いたるまで 其その賜たまものを受うく。 |
人民は今日にいたるまで その恩恵に浴しているのだ。 |
| 微管仲 | 管仲くわんちう微なかりせば、 | もし管仲がいなかったとしたら、 |
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吾其 被髮 左衽矣 |
吾われ其それ 髮かみを被かうむり 衽じんを左ひだりにせん。 |
われわれも今頃は夷狄いてきの風俗に従って 髪をふりみだし、 着物を左前に着ていることだろう。 |
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豈 若 匹夫 匹婦之 爲諒也 |
豈あに 匹夫ひつぷ 匹婦ひつぷの 諒まことを為なす、 |
管仲ほどの人が、小さな義理人情にこだわり、 匹夫 匹婦の まねごとをして |
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自 經 於溝瀆 |
自みづから 溝瀆こうとくに 經くびれて、 |
どぶの中で 首をくくって |
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而莫 之知 也 |
之これを知しる 莫なきが 若ごとくならんや。 |
名もなく死んで行くと思ったら、 それは見当ちがいではないかね。」 |
| 【以下の訳から語順変更】 | ||
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△どぶの中で首をくくって名もなく死んで行くような、 匹夫匹婦のまねごとをすると思ったら、 |