原文 |
書き下し 漢文叢書 |
現代語訳 下村湖人 要検討 |
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齊景公 待孔子 |
斉せいの景公けいこう 孔子こうしを待まつて、 |
斉せいの景公けいこうが、 先師を採用するにつき、その待遇のことで |
曰 | 曰いはく、 | いった。 |
若季氏 | 季氏きしの若ごとくするは、 | 「季氏ほどに待遇してやることは、 |
則吾不能 | 則すなはち吾われ能あたはず、 | とても力に及ばないので、 |
以 季孟之閒 待之 |
季孟きまうの閒あひだを 以もつて 之これを待またん。 |
季氏と孟氏との間 ぐらいのところにしたいと思う。」 |
曰 | 曰いはく、 | しかし、あとになって、またいった。 |
吾老矣 | 吾われ老おいたり、 | 「自分も、もうこの老年になっては、 |
不能用也 | 用もちふる能あたはざるなり。 | 孔子のような遠大な理想をもっている人を用いても仕方があるまい。」 |
孔子行 | 孔子こうし行さる。 | 先師はそのことをもれ聞かれて、斉の国を去られた。 |
○ 季氏・孟氏=共に魯の大夫で、季氏は最上席、孟氏は末席であつた。