原文 |
書き下し 漢文叢書 |
現代語訳 下村湖人 要検討 |
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子謂衞公子荊 | 子し、衞ゑいの公子こうし荊けいを謂いふ、 | 衛の公子荊けいのことについて、先師がいわれた。 |
善居室 | 善よく室しつに居をると。 | 「あの人は家庭経済をよく心得て、奢らなかった人だ。 |
始有 | 始はじめ有あるに、 | はじめ型ばかり家財があった時に、 |
曰『苟合矣』 | 曰いはく、苟まことに合あへり。 | どうなり間にあいそうだといい、 |
少有曰 | 曰いはく、少すこしく有あるに | 少し家財がふえると、 |
『苟完矣』 | 苟まことに完まつたし。 | どうやらこれで十分だといい、 |
富有曰 | 富さかんに有あるに曰いはく、 | 足りないものがないようになると、 |
『苟美矣』 | 苟まことも美びなりと。 | いささか華美になりすぎたといった。」 |