論語5-3 子謂子賤君子哉若人:原文対訳・解説

南容 論語
公冶長第五
3
子賤
賜也
原文 書き下し
漢文叢書
現代語訳
下村湖人
要検討
子謂
子賤
子し
子賤しせんを謂いふ、
 先師が
子賎しせんを評していわれた。
     
君子哉
若人
君子くんしなるかな、
若かくのごとき人ひと、
「こういう人こそ
君子というべきだ。
魯無
君子者
魯ろに
君子くんしなる者
無なくば、
しかし、もし魯の国に
多くの君子がいなかったとしたら、
斯焉
取斯
斯れ焉いづくんぞ
斯これを取とらんと。
彼もなかなか
こうはなれなかったろう。」
南容 論語
公冶長第五
3
子賤
賜也

下村湖人による注釈

 

子賤
孔子の門人。姓は※宓(ふく)、名は不斉(ふせい)、子賤はその字。
魯の人。孔子より若きこと四十九歳で、晩年の門人であつた。
魯の単父(たんぷ)という土地の代官をしていたが、若年にもかかわらず、無為にして治めたといわれたほど。すぐれた人であつた。