論語5-28 子曰十室之邑:原文対訳・解説

能見 論語
公冶長第五
28
十室
南面
原文 書き下し
漢文叢書
現代語訳
下村湖人
要検討
子曰 子曰く、  先師がいわれた。
十室之邑 十室じつしつの邑いふ、 「十戸ほどの小村にも、
必有
忠信
如丘者
必かならず
忠信ちうしん
丘きうの如ごとき者
あらん、
まじめで偽りがないというだけのことなら、
私ぐらいな人はきっといるだろう。
不如
丘之好學
丘きうの学がくを好このむに
如しかざる
なり。
だが、学問を愛して道に精進している点では、
私以上の人はめったにあるまい。
能見 論語
公冶長第五
28
十室
南面

下村湖人による注釈

 
○ 本章は、不断の向上に心掛けている人の少いのをなげき、努力の必要をといたものと見るべきである。しかし同時に、努力という点では何人にもまけないという、孔子の自信のほどが、その間にうかがわれる。