原文 |
書き下し 漢文叢書 |
現代語訳 下村湖人+【独自】 要検討 |
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宰予 晝寢 |
宰予さいよ 晝ひる寝しんす。 |
宰予さいよ(宰我)が 昼寝をしていた。 |
子曰 | 子曰く、 | すると先師がいわれた。 |
朽木 不可 雕也 |
朽木きうぼくは 雕ほる 可べからざるなり、 |
「くさった木には 彫刻は 出来ない。 |
糞土之牆 | 糞土ふんどの牆かきは | ぼろ土の塀は |
不可 杇也 |
杇ぬる 可べからざるなり、 |
上塗を してもだめだ。 |
於予與 何誅 |
予よに於おいて 何なんぞ誅せめん。 |
お前のようななまけ者を 責めても仕方がない。」 |
子曰 | 子曰く、 | それから、しばらくしてまたいわれた。 |
始吾 於人也 |
始はじめ吾われ 人ひとに於おけるや、 |
「これまで私は、 誰でもめいめい |
聽 其言而 |
其言そのげんを 聴ききて、 |
口でいう通りのことを |
信 其行 |
其行おこなひを 信しんぜり、 |
実行しているものだとばかり 信じて来たのだ。 |
今 吾於人也 |
今いま 吾われ人ひとに於おいてや、 |
【今、 私は人を信じるかどうかは、 |
聽其言而 觀其行 |
其言げんを聴ききて、 其行おこなひを観みる、 |
その言葉を聞くだけでなく その行いを見て決める。 (行いを見るまでは何も信じない) |
於予與 改是 |
予よに於おいてか 是れを改あらたむ。 |
もうあらかじめ、 こう改めておこう】 |
×しかしこれからは、もうそうは信じていられない。 いうことと行うこととが一致しているかどうか、 それをはっきりつきとめないと、 安心が出来なくなって来た。 お前のような人間もいるのだから。」 |