論語3-18 子曰事君盡禮人以爲諂也:原文対訳と解説

論語
八佾第三
18
尽礼
定公
原文 書き下し 現代語訳
下村湖人+【独自】
子曰 子曰く、  先師がいわれた。
事君
盡禮
君きみに事つかふるに
礼れいを尽つくせば、
「君主に仕えて
礼をつくす【ことを】のは当然だ。然るに
人以
爲諂也
人ひと以もつて
諂へつらふと為なすなり。
世間ではそれを
へつらいだという。」
論語
八佾第三
18
尽礼
定公

下村湖人による注釈

 

○これは孔子が魯に仕えていた頃にいつた言葉であろう。

 当時、大夫の権勢が強く、公室に対して礼を守らなかつた。孔子がただ一人礼を守つたので、時の人は大夫にこびて、却つて孔子を公室にこびるものだといつたのである。孔子はそれを憤つたものらしい。