原文 | 書き下し |
現代語訳 下村湖人+【独自】 |
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子曰 | 子曰く、 | 先師がいわれた。 |
事君 盡禮 |
君きみに事つかふるに 礼れいを尽つくせば、 |
「君主に仕えて 礼をつくす【ことを】のは当然だ。然るに |
人以 爲諂也 |
人ひと以もつて 諂へつらふと為なすなり。 |
世間ではそれを へつらいだという。」 |
○これは孔子が魯に仕えていた頃にいつた言葉であろう。
当時、大夫の権勢が強く、公室に対して礼を守らなかつた。孔子がただ一人礼を守つたので、時の人は大夫にこびて、却つて孔子を公室にこびるものだといつたのである。孔子はそれを憤つたものらしい。