原文 (実践女子大本) |
現代語訳 (渋谷栄一) |
注釈 【渋谷栄一】 |
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弥生ばかりに | 三月のころに | 【弥生ばかりに】-寛弘三年(一〇〇六)三月。 |
宮の弁のおもと、 | 宮の弁のおもとが、 | 【宮の弁のおもと】-中宮彰子付きの女房。 |
「いつか参りたまふ」 | 「いつ参上なさいますか」 | 【参り】-「まいる」は平安の仮名遣い。 |
など書きて、 | などと書いて、 | |
憂きことを | 嫌なことに | |
思ひ乱れて | 思い悩まれて | |
青柳の | 青柳のように | 【青柳の】-「いと」に掛る枕詞。 |
いと久しくも | たいそう久しく | |
なりにけるかな | なってしまいましたね | |