原文 実践女子大本 (定家本系筆頭) |
現代語訳 (渋谷栄一) |
注釈 【渋谷栄一】 |
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又、 | 今度は、 | |
心地よげに言ひなさむとて、 | 気持ちよさそうに詠んでみようとして、 | |
心ゆく | 心が晴れ晴れとする | |
水のけしきは | 水の様子は | |
今日ぞ見る | 今日見ました | |
こや世に経つる | これがこの世に生きる甲斐があると伝わった | |
貝沼の池 | 貝沼の池でしょうか | 【貝沼】-「貝沼」と「甲斐」の掛詞。 |
「かひぬまの池 未国 家集 紫式部
心ゆく水のけしきはけふぞ見るこやよにかへるかひ沼の池」(静嘉堂文庫本「夫木和歌抄」雑五 池 一〇七六二)