原文 実践女子大本 (定家本系筆頭) |
現代語訳 (渋谷栄一) |
注釈 【渋谷栄一】 |
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返し、 | 返歌は、 | 【ささがにの】-「い」に掛る枕詞。 |
九月つごもりになりにけり。 | 九月晦日になってしまった。 | |
霜枯れの | 霜枯れの | |
浅茅にまがふ | 浅茅に見まぎれる | |
ささがにの | ささがにの蜘蛛の巣は | |
いかなる折に | どのような折に | 【折に】-実践本「おり」は定家の仮名遣い。 |
書くと見ゆらむ | 掛くと見えたのでしょうか | |
「かへし 紫式部
しもがれのあさぢにまよふささがにのいかなるをりにかくとみゆらん」(尊経閣文庫本「続古今集」恋五 一三七三)