原文 (実践女子大本) |
現代語訳 (渋谷栄一) |
注釈 |
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身を思はずなりと | わが身を思うにまかせない不遇だと | |
嘆くことの、 | 嘆くことが、 | |
やうやう | だんだんと | |
なのめに、 | 常のことになり、 | |
ひたぶるのさまなるを | 一途なありさまになっていくのを | |
思ひける。 | 思った歌。 | |
数ならぬ | 人数にも入らないような | |
心に身をば | わたしの心のままに身の境遇を | |
まかせねど | 合わせることはできないが | |
身にしたがふは | 身の境遇に従って変わるのは | |
心なりけり | 心なのであったわ | |
「題不知 紫式部
かずならで心に身をばまかせねど身にしたがふは心なりけり」(陽明文庫本「千載集」雑中 一〇九六)