原文 (実践女子大本) |
現代語訳 (渋谷栄一) |
注釈 【渋谷栄一】 |
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降り積みて、 | 雪が降り積もって、 | |
いとむつかしき雪をかき捨てて、 | たいそうやっかいな雪をかき捨てて、 | |
山のやうにしなしたるに、 | 山のようにした所に、 | |
人びと登りて、 | 人びとが登って、 | |
「なほ、 | 「雪は嫌だと言っても、やはり、 | 【なほ】-実践本「なを」は平安の仮名遣い。 |
これ出でて見たまへ」と言へば、 | ここへ出て来て御覧なさい」と言うので、 | |
ふるさとに | 故郷に | |
帰る山路の | 帰るという鹿蒜山の | 【帰る山路】-「帰る」と「鹿蒜山」との掛詞。 |
それならば | 雪ならば | |
心やゆくと | 気も晴れるかと | 【心やゆくと】-係助詞「や」疑問。 |
雪も見てまし | 出て見ましょうが |
【雪】-「雪」と「行き」との掛詞。 【見てまし】-仮想の助動詞「まし」終止形。 |