原文 (実践女子大本) |
現代語訳 (渋谷栄一) |
注釈 【渋谷栄一】 |
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夕立ちしぬべしとて、 | 夕立ちが来そうだと言って、 | |
空の曇りて | 空がかき曇って | |
ひらめくに、 | 稲妻がひらめくので、 | 【ひらめくに】-稲妻がひらめく。 |
かき曇り | 空がかき曇って | |
夕立つ波の | 夕立ちのために波が | 【夕立つ波】-夕立ちのために急に風が出て来て波が立つさま。 |
荒ければ | 荒くなったので | |
浮きたる舟ぞ | 浮いている舟の上で | |
しづ心なき | 落ち着いていられない | |
「みづうみの舟にて、ゆふだちのしぬべきよしを申しけるをききて、よみ侍りける 紫式部
かきくもり夕だつ浪のあらければうきたる船ぞしづ心なき」(寿本「新古今集」覊旅 九一八)