原文 実践女子大本 (定家本系筆頭) |
現代語訳 (渋谷栄一) |
注釈 【渋谷栄一】 |
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睦月の三日、 | 正月三日に、 | |
内裏より出でて、 | 宮中から退出して、 | |
古里のただしばしのほどに | 実家がただわずかのうちに | |
こよなう塵積もり | すっかり塵が積もって | |
荒れまさりにけるを、 | 荒れ方がひどくなってしまったのを、 | |
言忌みも | 不吉な言葉を慎しむことも | |
しあへず、 | しきれず、 | |
改めて | 新年になった | 【改めて】-「改めて」と「年が改まって」との掛詞。 |
今日しもものの | 今日、何となく | |
悲しきは | 悲しい気持ちがするのは | |
身の憂さやまた | わが身の嫌さがまた | |
さま変はりぬる | 様変わりしたのであろうか | |