原文 (実践女子大本) |
現代語訳 (渋谷栄一) |
注釈 【渋谷栄一】 |
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筑紫へ行く人のむすめの、 | 筑紫へ行く人の娘が、 |
【筑紫へ行く人のむすめ】-筑前・筑後の両国。古くは九州全体をさして呼称した。肥前守橘為義の娘(岡一男『源氏物語の基礎的研究』)説と平維将の娘(角田文衛『紫式部とその時代』)説がある。 肥前へ下った地方官の妻が、紫式部の父為時の姉妹であることから、「むすめ」とは従姉妹の関係にある人となる。 |
西の海を | 西の海を | |
思ひやりつつ | 思ひやりながら | |
月見れば | 月を見ていると | |
ただに泣かるる | ただ泣けてくる | 【ただに泣かるる】-自発の助動詞「るる」連体形。 |
ころにもあるかな | 今日このごろです | |