1 秋 |
2 春過 |
3 足 |
4 田子 |
5 奥山 |
6 かさ |
7 天の |
8 わが |
9 花の |
10 これ |
11 わた |
12 天つ |
13 筑波 |
14 陸奥 |
15 君が |
16 立別 |
17 ちは |
18 住の |
19 難波 |
20 侘び |
21 今来 |
22 吹く |
23 月見 |
24 此の |
25 名に |
26 小倉 |
27 みか |
28 山里 |
29 心あ |
30 有明 |
31 朝ぼ |
32 山川 |
33 久方 |
34 誰を |
35 人は |
36 夏の |
37 白露 |
38 忘ら |
39 浅茅 |
40 忍ぶ |
41 戀す |
42 契り |
43 逢ひ |
44 逢ふ |
45 哀れ |
46 由良 |
47 八重 |
48 風を |
49 御垣 |
50 君が |
51 かく |
52 明け |
53 嘆き |
54 忘れ |
55 瀧の |
56 あら |
57 廻り |
58 有馬 |
59 やす |
60 大江 |
61 古へ |
62 夜を |
63 今は |
64 朝ぼ |
65 恨み |
66 諸共 |
67 春の |
68 心に |
69 嵐吹 |
70 寂し |
71 夕さ |
72 音に |
73 高砂 |
74 憂か |
75 契り |
76 わた |
77 瀬を |
78 淡路 |
79 秋風 |
80 長か |
81 ほと |
82 思ひ |
83 世の |
84 長ら |
85 夜も |
86 嘆け |
87 村雨 |
88 難波 |
89 玉の |
90 見せ |
91 きり |
92 わが |
93 世の |
94 み吉 |
95 おほ |
96 花さ |
97 来ぬ |
98 風そ |
99 人も |
100 百敷 |
1~4で四季廻る(秋・春夏・秋・冬)。
先頭秋が和歌では最重要。これは古今の配分にも示されている。
あとは、25-35の名人。25のかみしもでも名人、15-35で「君が名人」。でなければ35の貫之をここまで後にしない。
最後に、百の百敷は百の数。数にかかることまで見る。
1 天智 |
2 持統 |
3 柿本 |
4 山部 |
5 猿丸 |
6 家持 |
7 安倍 |
8 喜撰 |
9 小町 |
10 蝉丸 |
11 参議 |
12 遍照 |
13 陽成 |
14 河原 |
15 光孝 |
16 行平 |
17 業平 |
18 敏行 |
19 伊勢 |
20 元良 |
21 素性 |
22 文屋 |
23 大江 |
24 菅家 |
25 三条 |
26 貞信 |
27 兼輔 |
28 宗于 |
29 凡河 |
30 壬生 |
31 坂上 |
32 春道 |
33 友則 |
34 興風 |
35 貫之 |
36 清原 |
37 朝康 |
38 右近 |
39 等 |
40 兼盛 |
41 壬生 |
42 元輔 |
43 敦忠 |
44 朝忠 |
45 謙徳 |
46 曽根 |
47 恵慶 |
48 重之 |
49 能宣 |
50 義孝 |
51 実方 |
52 道信 |
53 道綱母 |
54 三司母 |
55 公任 |
56 和泉 |
57 紫 |
58 大貮 |
59 赤染 |
60 小式部 |
61 伊勢大 |
62 清少 |
63 道雅 |
64 定頼 |
65 相模 |
66 行尊 |
67 周防 |
68 三条 |
69 能因 |
70 良暹 |
71 経信 |
72 祐子 |
73 匡房 |
74 俊頼 |
75 基俊 |
76 法性 |
77 崇徳 |
78 兼昌 |
79 顕輔 |
80 待賢 |
81 後徳 |
82 道因 |
83 俊成 |
84 清輔 |
85 俊恵 |
86 西行 |
87 寂蓮 |
88 皇嘉 |
89 式子 |
90 殷富 |
91 後京 |
92 讃岐 |
93 鎌倉 |
94 雅経 |
95 慈円 |
96 入道 |
97 定家 |
98 家隆 |
99 後鳥 |
100 順徳 |
まず天地。と、地と天(ぢとう天)から始まる父娘。
天地(あめつち)は古今集仮名序にも見られる言葉。
加えて目を引く、内側に固められた女子達。
道信から道綱母と道で導き、母(三司)と式部(和泉・紫)とかけつなげ、紫と大弐(おなごとおやこ)。
小町は特別。女子で姓名で呼ばれるのは小町のみ。
伊勢と、どちらも伊勢物語の時代。伊勢の御とは、それにあやかっているのではないか。
他には、22の文屋と23の大江(男男)、上句で59「やす」と60「大江」(女女)。22の吹くからに嵐、59-69で嵐吹く。
でなければ、敏行・伊勢・元良より後にすることは、年代的にも歌の肩書でも、古今の配置からいっても、絶対ない。
私見を述べれば、1・2は人麻呂、5・10の猿丸・蝉丸は、人麻呂(人丸)をもじった文屋の歌。
加えて、14・15、そして17も、文屋の歌。
14・17は端的に伊勢物語に登場する(初段・106段)。
17にまつわる古今の屏風の話は、業平の恋愛云々の風評にのっかった捏造(素性は屏風の詞書を多くもち、その素性と完全同一抱き合わせの詞書)。
この物語の歌は、他人の歌とされるものでも、基本的に全て著者の歌。翻案(本人は詠みようがないクサしが入っていたりする)。
伊勢物語で、業平は歌は詠めないと評され(101段)、六条屋敷の左大臣も歌を詠めるような描写はされていない(81段)。
伊勢初段の陸奥のしのぶの歌は、良い心栄えとすることで、暗に自分の作と表現している。伊勢の昔男は一貫して人目を忍ぶ。だから匿名。
15の光孝(仁和)には、歌を要請され詠む描写があり(114段)、その歌の内容が15とパラレル(正面から真剣に歌わない)。
そして業平や源融のような皇族の流れを汲む上級貴族が、名を伏せ他人の歌を代作することはありえないし、田舎の物語を匿名で書く理由も一切ない。
逆に下級役人で家の名も何もない者が、宮中の嗜みとされる和歌で六歌仙と称されるには、圧倒的な実力がないとそうはならない。伊勢を記すほどに。
1 | 天智天皇 | 上 | 秋の田の かりほの庵の 苫をあらみ |
てんちてんのう | あき | あきのたの かりほのいほの とまをあらみ | |
下 | わが衣手は 露にぬれつつ | ||
わがこ | わがころもでは つゆにぬれつつ | ||
2 | 持統天皇 | 上 | 春過ぎて 夏来にけらし 白妙の |
ぢとうてんのう | はる | はるすぎて なつきにけらし しろたへの | |
下 | 衣ほすてふ 天の香具山 | ||
ころも | ころもほすてふ あまのかぐやま |