即答 | 2首 | 40字未満 |
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応答 | 6首 | 40~100字未満 |
対応 | 0 | ~400~1000字+対応関係文言 |
単体 | 0 | 単一独詠・直近非対応 |
※分類について和歌一覧・総論部分参照。
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上下の句に分割したバージョン。見やすさに応じて。
なお、付属の訳はあくまで通説的理解の一例なので、訳が原文から離れたり対応していない場合、より精度の高い訳を検討されたい。
原文 (定家本校訂) |
現代語訳 (渋谷栄一) |
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372 贈 |
鳴く声も 聞こえぬ虫の 思ひだに 人の消つには 消ゆるものかは |
〔蛍兵部卿宮:源氏弟〕鳴く声も 聞こえない螢の 火でさえ 人が消そうとして 消えるものでしょうか |
373 答 |
声はせで 身をのみ焦がす 蛍こそ 言ふよりまさる 思ひなるらめ |
〔玉鬘〕声には出さず ひたすら身を焦がしている 螢の方が 口に出すよりもっと 深い思いでいるでしょう |
374 贈 |
今日さへや 引く人もなき 水隠れに 生ふる菖蒲の 根のみ泣かれむ |
〔蛍兵部卿宮〕今日までも 引く人もない 水の中に隠れて 生えている菖蒲の 根のように相手にされないわたしはただ声を上げて泣くだけなのでしょうか |
375 答 |
あらはれて いとど浅くも 見ゆるかな 菖蒲もわかず 泣かれける根の |
〔玉鬘〕きれいに見せていただきまして ますます浅く 見えました わけもなく 泣かれるとおっしゃるあなたのお気持ちは |
376 贈 |
その駒も すさめぬ草と 名に立てる 汀の菖蒲 今日や引きつる |
〔花散里〕馬も 食べない草として 有名な 水際の菖蒲のようなわたしを 今日は節句なので、引き立てて下さったのでしょうか |
377 答 |
鳰鳥に 影をならぶる 若駒は いつか菖蒲に 引き別るべき |
〔源氏〕鳰鳥のように いつも一緒にいる 若駒のわたしは いつ菖蒲のあなたに 別れたりしましょうか |
378 贈 |
思ひあまり 昔の跡を 訪ぬれど 親に背ける 子ぞたぐひなき |
〔源氏〕思いあまって 昔の本を 捜してみましたが 親に背いた 子供の例はありませんでしたよ |
379 答 |
古き跡を 訪ぬれどげに なかりけり この世にかかる 親の心は |
〔玉鬘〕昔の本を 捜して読んでみましたが、おっしゃるとおり ありませんでした。 この世にこのような 親心の人は |