源氏物語・紅梅(こうばい)巻の和歌4首を抜粋一覧化し、現代語訳と歌い手を併記、原文対訳の該当部と通じさせた。
内訳:2×2(紅梅大納言=按察使大納言=柏木弟、匂宮=匂兵部卿 =今上帝三宮)※最初と最後
即答 | 0 | 40字未満 |
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応答 | 2首 | 40~100字未満 |
対応 | 2首 | ~400~1000字+対応関係文言 |
単体 | 0 | 単一独詠・直近非対応 |
※分類について和歌一覧・総論部分参照。
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上下の句に分割したバージョン。見やすさに応じて。
なお、付属の訳はあくまで通説的理解の一例なので、訳が原文から離れたり対応していない場合、より精度の高い訳を検討されたい。
原文 (定家本校訂) |
現代語訳 (渋谷栄一) |
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591 贈 |
心ありて 風の匂はす 園の梅に まづ鴬の 訪はずやあるべき |
〔紅梅大納言:柏木弟〕考えがあって 風が匂わす 園の梅に さっそく鴬が 来ないことがありましょうか |
592 答 |
花の香に 誘はれぬべき 身なりせば 風のたよりを 過ぐさましやは |
〔匂宮:今上三宮〕花の香に 誘われそうな 身であったら 風の便りを そのまま黙っていましょうか |
593 贈 |
本つ香の 匂へる君が 袖触れば 花もえならぬ 名をや散らさむ |
〔紅梅大納言〕もともとの香りが 匂っていらっしゃるあなたが 袖を振ると 花も素晴らしい 評判を得ることでしょう |
594 答 |
花の香を 匂はす宿に 訪めゆかば 色にめづとや 人の咎めむ |
〔匂宮〕花の香を 匂わしていらっしゃる宿に 訪ねていったら 好色な人だと 人が咎めるのではないでしょうか |